短剣道

短剣道（たんけんどう）について

短剣道は、脇差（小太刀）の心技を深化させ、短剣の扱いについて革新がなされた結果、大正10年（1925年）に確立された武道です。この武道は、昭和53年（1978年）に近代スポーツとして競技化され、現在に至ります。一般的には、剣道の防具を身に着けて短い竹刀を使用し、競技者同士で打突を行う形式です。

短剣道の歴史

短剣道の前身である短剣術は、旧日本軍の短剣術を起源としています。明治維新後、大日本帝国陸軍がフェンシングや西洋式の銃剣術を導入しましたが、1887年にフランス人教官が帰国したことで、独自の剣術が模索され始めました。第一次世界大戦で塹壕戦が行われ、ナイフの有用性が認識された結果、短剣術の研究も進行しました。そして、大正10年（1925年）に日本の伝統的な剣術を基にした短剣術が制定されました。この短剣術は、未着剣状態の銃剣を用いた戦技であるため、特有の技術が求められました。

第二次世界大戦後、日本軍は解体され、武道はGHQの指令によって禁止されますが、昭和31年（1956年）に全日本銃剣道連盟が設立され、スポーツ武道としての銃剣道が始まりましたが、短剣道はまだ普及していませんでした。昭和53年（1978年）にその短剣道が取り入れられ、現在の形での普及が始まりました。現代の短剣道は、剣道の技術やルールに似つつも、全日本[[剣道連盟]]ではなく全日本銃剣道連盟によって運営されています。

短剣道の特長

短剣道では、530mmの竹刀（短竹刀）が用いられます。この竹刀は、日本の小太刀用木刀の長さに合わせて設計されており、試合時には選手が制体技を駆使して素早い攻撃と防御を展開します。具体的な有効打突は、面打や喉突、胴突、小手打などが認められています。

また、試合は銃剣道と同様の10m四方の試合場で行われ、選手は右手に篭手を装着し、左手は素手の状態で戦います。各試合は、1本勝負または三本勝負で行われ、審判員の旗によって得点が決まります。

競技の規則と大会

短剣道の競技は、2001年（平成13年）から毎年開催される全日本短剣道大会があり、競技者たちは自衛官や武道愛好者が多くを占めています。審査制度も整備されており、初段から五段までの審査は年2回行われ、六段以上は全国で年1回の審査があります。段位や称号は全日本銃剣道連盟が授与しています。

短剣道は、日本の伝統武道の一環として、現代でも多くの人々に親しまれ、競技の充実を図っています。これからも、多くの競技者によってその技術や精神が受け継がれていくことでしょう。

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