短期金利

短期金利とは

短期金利とは、満期までの期間が短い債券や金融商品に適用される金利のことです。具体的には、満期までの期間が1年以下のものを指すことが一般的です。対義語として、満期までの期間が1年を超える長期の金融商品に適用される「長期金利」があります。

短期金利の例

• - 銀行の普通預金金利: 普通預金の利息は通常年2回支払われますが、日々の残高に対して金利が計算されており、期間1日の短期金利とみなせます。
• - 無担保コール翌日物金利: 金融機関同士が資金を融通し合うコール市場で、翌日返済を条件とした無担保の貸し借りにかかる金利です。
• - 国庫短期証券（短期国債）金利: 短期で発行される国債の金利です。
• - 現先レート: 現金と債券を一定期間後に再度売買することを約束する取引（現先取引）で適用される金利です。
• - CDレート: 譲渡性預金（CD）の金利です。
• - FB（政府短期証券）レート: 政府が発行する短期証券の金利です。

短期金利の特徴

短期金利には、以下のような特徴があります。

1. 高い流動性: 短期債券は満期までの期間が短いため、換金性が高く、市場での取引が活発に行われます。
2. 激しい金利変動: 短期金利は、市場の動向や金融政策の影響を受けやすく、変動幅が大きくなる傾向があります。
3. 金融政策の操作目標: 短期金利は、中央銀行が金融政策を実行する際の重要な操作目標となります。中央銀行は、短期金利をコントロールすることで、経済全体の安定化を図ります。

日本における短期金利の歴史

日本では、1998年から2013年まで、日本銀行は無担保コール翌日物金利を一定の水準に誘導することを金融政策の操作目標としていました。これは事実上の政策金利でした。

それ以前は、日本銀行が金融機関に対して貸し出す際の金利である公定歩合が、政策金利として利用されていました。

短期金利と経済

短期金利は、企業や個人の経済活動に大きな影響を与えます。短期金利が上昇すると、企業の借入コストが増加し、設備投資や消費が抑制される可能性があります。一方で、短期金利が低下すると、企業の資金調達が容易になり、経済活動が活発化する傾向があります。

また、短期金利は、為替レートや株式市場にも影響を与えるため、金融市場全体の動向を把握する上で、重要な指標となります。

関連項目

• - 短期
• - 債券
• - 長期金利
• - 長短金利の逆転

まとめ

短期金利は、経済活動や金融市場において重要な役割を果たす金利です。その特徴や動向を理解することは、経済全体を把握する上で不可欠です。

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