石丸敬次

石丸敬次は、1896年（明治29年）10月30日に福岡県で生まれ、1980年（昭和55年）3月27日に生涯を閉じました。彼は、内務官僚として地方行政に携わる傍ら、教育者、国会職員としても活躍した人物です。特に、官選第34代富山県知事を務めたことで知られています。

教育者から官僚へ

石丸は、1916年3月に小倉師範学校本科第一部を卒業後、福岡県内の小学校や小倉師範学校、東京市の小学校で訓導として教鞭を執りました。その後、1925年3月に日本大学法文学部政治学科英語部を卒業すると、愛媛県吉田町立吉田中学校の教諭となります。しかし、同年11月には文官高等試験行政科試験に合格し、教育の道から行政の世界へと進むことになりました。

内務官僚としてのキャリア

1926年、石丸は内務省に入省し、長崎県属としてキャリアをスタートさせます。その後、長崎県学務部社会課長、沖縄県課長、長野県農商課長、大阪府地方課長、同議事課長などを歴任しました。さらに、文部省に移り、普通学務局庶務課長、国民教育局中等教育課長を歴任。その後、岐阜県経済部長、宮崎県警察部長、同内政部長、内閣参事官などを経て、東北地方行政事務局長に就任しました。これらの役職を通して、地方行政や教育行政の第一線で活躍しました。

富山県知事、そして戦後

1946年7月、石丸は富山県知事に就任します。しかし、その任期は短く、1947年2月には厚生省保険局長に転任しました。その後、参議院文部委員会専門員を務め、公職を退きました。公職を退いた後も、私立学校振興会理事長、社会教育協会理事、福岡大学理事、学研書籍社長、学習研究社相談役など、教育関連の要職を歴任し、教育分野への貢献を続けました。

著作

石丸は、『いのちともに』（学研書籍、1965年）という著作も残しており、その思想や教育観を窺い知ることができます。

石丸敬次は、教育者としての経験を活かし、内務官僚として地方行政に貢献し、戦後は教育分野での活動を通して、社会に貢献した人物と言えるでしょう。

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