石井政一

石井政一

石井政一（いしい まさかず / せいいち、1898年2月28日 - 1997年2月24日）は、日本の内務官僚、弁護士であり、官選の福島県知事を務めた人物です。

生い立ちと学歴

奈良県出身で、父は石井庄太郎です。彼は第一高等学校を卒業後、1922年11月に高等試験行政科試験に合格しました。1923年には東京帝国大学法学部法律学科を卒業し、内務省に入省しました。

内務官僚としてのキャリア

内務省入省後、石井は京都府属を皮切りに、大阪府監察官、岡山県書記官・警察部長、内務事務官兼内務書記官、内務省土木局港湾課長、同道路課長、大臣官房文書課長、神社局総務課長など、数々の要職を歴任しました。これらの役職を通じて、彼は地方行政から中央官庁における政策立案まで、幅広い分野で行政手腕を発揮しました。

福島県知事時代

1944年4月、石井は福島県知事に就任しました。第二次世界大戦末期の混乱期に知事として県政を担い、終戦を迎えました。1945年10月27日に知事を依願免本官となり退官しました。その後、1946年1月に公職追放となりました。

戦後の活動と晩年

公職追放後、石井は郷里の奈良県で弁護士を開業し、地域社会に貢献しました。また、奈良県社会福祉協議会長を務めるなど、社会福祉の向上にも尽力しました。1971年には、長年の功績が認められ、勲二等瑞宝章を受章しました。

石井政一の生涯は、明治から平成という激動の時代を背景に、内務官僚としての責任と、戦後の社会復興に向けた強い意志を示しています。彼の足跡は、日本の地方行政と法曹界における重要な一例として、後世に語り継がれるでしょう。

参考文献

歴代知事編纂会編『新編日本の歴代知事』歴代知事編纂会、1991年。
秦郁彦編『日本官僚制総合事典：1868 - 2000』東京大学出版会、2001年。

もう一度検索