石井義信

概要

石井義信（いしい よしのぶ）は、1939年3月13日に広島県福山市で生まれ、2018年4月26日に79歳で亡くなった、日本のサッカー選手および指導者です。選手としてはミッドフィールダーとして活躍し、その後監督としてもサッカー界に貢献しました。彼はフジタ工業（現・湘南ベルマーレ）の監督を務め、後に日本代表監督としても名を馳せました。また、FC東京のアドバイザーとしても活躍し、サッカー界に多くの足跡を残しました。

来歴

東洋工業時代

石井は福山葦陽高等学校を卒業した後、1957年に東洋工業（現在のマツダ）に入社し、同社のサッカー部に加入しました。サッカーを高校から始めたため、学生時代の実績はあまりありませんでしたが、練習を通じて着実に守備力を高め、ハーフバックとして活躍しました。
彼は1965年から1967年にかけて、日本サッカーリーグ（JSL）の初期において三連覇を成し遂げ、天皇杯での優勝にも貢献しました。また、国体での優勝も果たした実績があります。
この頃から、高校サッカー部を指導する機会も増え、当時弱小とされていた広島工業高校を全国的に強豪へと育て上げました。

フジタ不動産/フジタ時代

1968年、石井は藤和不動産サッカー部に参加し、チームの強化に貢献しました。コーチ兼選手として、栃木県4部リーグから僅か4年でJSL1部に上昇させる成果を上げました。1975年からフジタの監督を務め、チームを攻撃的なスタイルへと導きました。1977年と1979年にはJSL1部を制し、天皇杯でも2度の優勝を達成しました。

JSL常任運営委員

1980年にフジタの監督を退いた後、石井はJSL常任運営委員に就任しました。彼は自身の役割を通じて、サッカー界のプロ化へ向けた議論に取り組み、様々な改革案を模索しました。特に選手のプロ化に向けたプロジェクトにも中心的役割を果たし、Jリーグの創設に寄与しました。

日本代表監督

1986年に日本代表監督に任命され、ソウルオリンピックを目指したチーム作りに着手しました。しかし、当時の選手層やチーム状況を鑑み、彼は守備に重点を置いたスタイルを選択。選手の選出においても大胆な決断を下しましたが、最終的にはオリンピック本大会出場を果たせず、辞任することとなりました。

フジタ総監督/ベルマーレ平塚

日本代表監督辞任後、石井は再びフジタ工業に戻り、総監督としてチームを指揮しました。その後、ベルマーレ平塚（現・湘南ベルマーレ）の取締役強化部長としても多くの功績を上げ、チームの強化に貢献しました。

晩年

1998年からは石垣市の親善大使として、少年サッカーの普及にも尽力。2001年以降はFC東京のアドバイザーとして活動し、技術委員会にも参加して後進の指導にあたりました。石井義信は日本サッカー界において数多くの貢献を残し、その活躍は今も語り継がれています。彼の死去に際して、多くのファンや選手から惜しまれる声が寄せられました。

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