石井裕也 (野球)

石井裕也

石井裕也（いしい ゆうや、1981年7月4日 - ）は、神奈川県横浜市港南区出身の元プロ野球選手。
左投左打の投手として、中日ドラゴンズ、横浜ベイスターズ（現：横浜DeNAベイスターズ）、北海道日本ハムファイターズで活躍しました。

プロ入り前

先天性の難聴を抱えながらも、小学2年生から野球を始めました。横浜商工高校（現：横浜創学館高校）時代には、その奪三振の多さから「サイレントK」と呼ばれるようになります。
1999年のドラフト会議での指名はなく、三菱重工横浜に入社。同期には鶴岡慎也がいました。チームがクラブ登録へ変更となる際、三菱重工名古屋への移籍を断り、横浜に残留。
肩の故障も乗り越え、社会人野球でエースとして活躍し、2004年のドラフト会議で中日ドラゴンズから6巡目で指名され、プロ入りを果たします。

中日ドラゴンズ時代 (2005-2008)

2005年4月13日にプロ初登板を飾るも、初球を被本塁打とされるほろ苦いデビューとなりました。しかし、その4日後にはプロ初勝利を挙げ、交流戦では大胆な投球で首脳陣の信頼を掴みました。
同年9月には初先発も経験し、勝利投手となっています。
2006年はリリーフとして結果を残すも、先発では打ち込まれる場面も。
2007年は主にロングリリーフとして登板し、防御率を大幅に改善するも、制球難に苦しみました。

2008年6月、小池正晃との交換トレードで横浜ベイスターズへ移籍。

横浜ベイスターズ時代 (2008-2010)

地元球団への移籍は石井にとって念願であり、移籍後すぐに一軍登録されると、勝利の方程式の一角を担い、自己最多の登板数を記録しました。
2009年には抑えを任されますが、救援失敗が続き、中継ぎに配置転換。

2010年4月、江尻慎太郎との交換トレードで北海道日本ハムファイターズへ移籍。

北海道日本ハムファイターズ時代 (2010-2018)

主に左のワンポイントとして活躍し、2011年には1球勝利、2球勝利を同一月に記録するという珍しい記録を達成。
2012年にはめまいを発症し長期離脱するも、終盤に復帰しリーグ優勝に貢献しました。
2013年は自己最多の51試合に登板し、4勝17ホールドを記録。
その後もリリーフとしてチームを支え、2016年には4年ぶりのリーグ優勝に貢献しました。同年の日本シリーズにも登板し、日本一を経験。

2018年9月、現役引退を発表。9月30日の引退試合では、三菱重工横浜時代の同僚である鶴岡慎也とバッテリーを組み、横浜商工の後輩である秋山翔吾を打ち取るという感動的なラスト登板となりました。

引退後は、日本ハムのチームスタッフ（打撃投手）に就任しました。

選手としての特徴

最速140km/h台中盤～後半の速球と、スライダー、スクリューボールを武器に、打者を打ち取っていました。2009年にはフォークボールも習得しています。

人物

愛称は「石井ちゃん」、「石井たん」。

難聴というハンデを抱えながらも、それを感じさせないプレーで多くのファンを魅了しました。
マウンド上では補聴器を外し、静寂の中で集中力を高めていたといいます。その姿から「サイレントK」と呼ばれ、多くのメディアに取り上げられました。

詳細情報

• - 初登板：2005年4月13日、対広島東洋カープ戦
• - 初勝利：2005年4月17日、対阪神タイガース戦
• - 初ホールド：2005年4月20日、対広島東洋カープ戦
• - 初先発・初先発勝利：2005年9月24日、対読売ジャイアンツ戦
• - 初セーブ：2009年4月12日、対東京ヤクルトスワローズ戦

記録

• - 1球勝利投手
• - 2球勝利投手
• - 初登板で対戦した第一打者に被本塁打

背番号

• - 30（2005年 - 2008年途中）
• - 44（2008年途中 - 2010年途中）
• - 27（2010年途中 - 同年終了）
• - 13（2011年 - 2018年）

登場曲

• - 「RPG」SEKAI NO OWARI

石井裕也は、難聴を抱えながらもプロ野球選手として成功を収めた人物として、多くの人々に勇気と感動を与えました。

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