石亭グループ

石亭グループの概要

石亭グループは、かつて日本に存在したレジャーホテルチェーンを運営する企業グループです。その事業範囲は日本国内にとどまらず、アメリカ合衆国のハワイ州ホノルルにおいても展開されていました。グループは単にホテルを経営するだけでなく、時期によってはレストランやゴルフ場といった多様なレジャー関連施設も手掛けており、幅広い事業活動を行っていたことが知られています。

沿革と主幹企業

このグループの創業者として、羽根田武夫氏の名前が挙げられます。グループの経営において中核的な役割を担った企業は、「石亭開発」として事業を開始し、その後1990年4月に社名を「サザレコーポレーション」と改称しました。サザレコーポレーションは、グループの主力であるホテル事業に加え、レストランの経営やゴルフ場の運営など、多角的なレジャー事業を展開しました。サザレコーポレーションがグループの中心となっていた時期には、「サザレグループ」という名称で呼ばれることもありました。

しかし、サザレコーポレーションは、グループ本体の破産に先行して経営が悪化し、2004年10月18日に破産に至りました。

事業展開と広報活動

石亭グループは、全国的なホテルチェーン展開を目指すとともに、海外市場への進出としてハワイ州ホノルルでも事業を行いました。

特に1990年代初頭においては、その存在を広く知らせるために、積極的にテレビコマーシャルを放映していました。TBSテレビで放送を開始した美術番組「私の絵」の放送開始当初は、石亭グループが一社提供スポンサーを務めていたことも特筆されます。

また、スポーツイベントへの協賛も積極的に行いました。1989年から1991年にかけての3年間、広島女子オープンゴルフのスポンサーを務めています。この大会は、協賛するグループ企業の名称変更に伴い、1989年には「ウイングフィールドカップ石亭レディス」、1990年および1991年には「SAZALEクイーンズ」として開催されました。これらの大会が開催された会場は、当時石亭グループが運営していた、栃木県日光市にあるウイングフィールドゴルフ倶楽部でした。

経営破綻とその影響

多角的な事業展開や積極的な広報活動を行っていた石亭グループですが、経営状況は徐々に悪化していったと見られます。先に述べたように、グループの中核企業であったサザレコーポレーションが2004年に破産したことは、グループ全体の経営不振を強く示唆する出来事でした。

そして、サザレコーポレーションの破産からおよそ1年半が経過した2006年6月、ついに石亭グループ本体も経営が行き詰まり、破産手続きを開始しました。この破産により、石亭グループとしての事業継続は不可能となり、グループはその歴史に幕を閉じました。

ただし、グループ全体の破産に伴い、保有していた資産や事業の一部は、新たな運営主体に引き継がれるか、あるいは第三者へ譲渡されるなどの形で整理が行われました。これにより、一部のホテルや施設は、石亭グループの手を離れて事業を継続することとなりました。

かつて国内外でレジャー事業を展開し、テレビCMやスポーツイベントのスポンサーとしても知られた石亭グループは、2006年の破産をもって企業体としては消滅しましたが、その事業の一部は現在も異なる形で残されているものもあります。

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