石塚武生

石塚 武生（いしづか たけお）

石塚武生は、1952年5月18日生まれの東京都出身のラグビー選手であり、指導者でもありました。現役時代は主にフランカー（FL）として活躍しました。彼のラグビー人生は、学生時代から始まり、社会人リーグ、さらには日本代表としても著名な活動を展開しました。

経歴

選手時代

石塚は國學院久我山高校3年生の時にラグビーを始め、早稲田大学ラグビー蹴球部では4年生の時に主将を務めました。彼は1974年に関東大学対抗戦および大学選手権での2冠を達成するなど、大学ラグビー界でその名を馳せました。同年、日本代表に初めて選出され、ニュージーランド遠征に参加。ここでニュージーランド学生代表との試合で代表としてのデビューを果たしました。

卒業後の1975年、リコーに入社し、プロラグビー選手としてのキャリアを築きました。1980年代には日本代表の主将を務め、1983年までに28キャップを達成しました。この記録は、1989年に林敏之に破られるまで最多記録として君臨しました。身長170センチ、体重75キロとフランカーとしては小柄な体格ながらも、彼の果敢なタックルは「タックルマン」として広く知られるようになりました。特に、1975年9月24日のウェールズ戦では、日本代表が82-6で敗れたものの、彼がJ・Jウィリアムズをタックルで止めたプレーは今でも語り継がれています。

指導者としてのキャリア

石塚は選手引退後、伊勢丹ラグビー部に移籍して監督に就任しました。彼はチームを東日本リーグに昇格させ、さらには全国社会人大会でのベスト8進出を果たすなど、指導者としても成功を収めました。また、母校である早稲田大学の監督を1996年から1997年まで務めました。2001年から2006年の間には日本ラグビー協会の普及育成担当を務める傍ら、U19日本代表の団長兼監督として活躍しました。

さらに、オーストラリアラグビー協会の公認コーチ資格を取得した他、国内外での教育・育成に力を注ぎました。2006年には常総学院高校ラグビー部の監督に就任し、若手育成に力を入れていました。

突然の訃報

しかし、2009年8月6日、長野県菅平高原にてコーチ合宿に参加していたところ、突然死症候群により56歳でこの世を去りました。彼の死は、多くのラグビー関係者、選手、マネージャーにとって大きな衝撃と悲しみをもたらしました。

記念

その功績を称えて、2023年2月にはSMBCカップ全国小学生タグラグビー大会の全国大会において「石塚賞」が設けられました。この賞は、「フレンドシップを発揮し、見ている人々に勇気を与えたチーム」に対して贈られるものです。彼の名は、これからも若い世代に受け継がれ、ラグビーの発展に寄与し続けることでしょう。

関連項目

• - 國學院大學久我山中学校・高等学校
• - 早稲田大学ラグビー蹴球部
• - リコーブラックラムズ
• - 伊勢丹ラグビー部

石塚武生の意志と情熱は、多くのラグビープレイヤーや指導者に影響を与え続け、彼の名はラグビー界の歴史にその足跡を刻んでいます。

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