石川県競馬事業局

石川県競馬事業局：金沢競馬を支える組織

石川県競馬事業局は、石川県庁に設置された部局であり、金沢競馬場の運営を主な業務としています。金沢市と共同で地方競馬である金沢競馬を開催しており、県が主催する競走の施行に関する事務を執り行っています。

事務所の所在地と組織

競馬事業局の事務所は、金沢競馬場内(金沢市八田町西1番地)に位置しています。県規則では本庁事務部局と規定されていますが、これは必ずしも県庁舎内にあることを意味するわけではありません。

組織は、県規則に基づき「競馬総務課」と「競馬業務課」の2課で構成されています。競馬総務課は、競馬の振興に向けた企画立案、広報活動、情報提供、ファンサービスの企画・実施、そして金沢競馬場施設の管理などを担当しています。一方、競馬業務課は、競馬開催計画、競走馬、そして馬主、調教師、騎手、厩務員といった競馬関係者に関する業務を担っています。

歴史と現状

石川県営金沢競馬は1948年9月23日に初めて施行されました。当初は、輪島市外七ヶ町村競馬組合と共同運営していましたが、1970年に同組合が廃止された後は、石川県と金沢市による運営体制に移行。現在は、県が年間15回、金沢市が年間3回の開催を行っています。

2007年には馬インフルエンザの発生により、開催の中止を余儀なくされた時期もありました。また、近年では2023年11月19日、金沢競馬において人為的なミスにより競走中に場内照明が全消灯し、騎手数名が落馬する重大な事故が発生。競走は不成立となり、続く第9競走以降も開催中止となりました。この事故は、競馬事業局の安全管理体制に深刻な問題点を露呈させ、関係者やファンから強い批判を浴びています。安全対策の強化と運営体制の見直しは喫緊の課題となっています。

表彰制度

競馬事業局では、競走馬、騎手、調教師、厩務員などに対し、それぞれの分野で優れた功績を残した個人や馬を表彰する制度を設けています。競走馬では年度代表馬、最優秀3歳馬、最優秀2歳馬が選出され、人物部門では騎手リーディングジョッキー賞、調教師リーディングトレーナー賞、厩務員リーディングステーブルエンプロイー賞が授与されます。これらの表彰は、金沢競馬の発展と関係者のモチベーション向上に貢献しています。

関連団体

金沢競馬場はもちろんのこと、元局長の七野利明氏が初代代表取締役社長を務めたIRいしかわ鉄道などとも関連性があります。

今後の課題

2023年の照明事故を契機に、石川県競馬事業局は、安全管理体制の抜本的な見直し、そして運営の透明性向上に向けて取り組む必要があります。関係者とファンの信頼回復、そして金沢競馬の更なる発展のためには、継続的な改善努力が不可欠です。

もう一度検索