石巻赤十字病院

石巻赤十字病院について

宮城県石巻市に位置する石巻赤十字病院は、日本赤十字社宮城県支部が運営する医療機関です。この病院は「石巻日赤病院」とも称され、地域の医療を支える重要な役割を果たしています。

概要

病院は三陸沿岸道路の石巻女川ICに隣接しており、アクセスが良好です。施設は2015年10月にまで救急車用の緊急退出路を設置していたものの、その後は三陸沿岸道路の北の延伸に伴い、診療を受けられるエリアが広がっています。

沿革

石巻赤十字病院の歴史は1873年に始まります。当初は宮城県立宮城病院石巻分院として開設され、その後1926年に日本赤十字社に譲渡され、現在の名称に変更されました。1933年には新築移転をし、60年代には総合病院として名称が承認され、69年には救急告示病院としての指定を受けました。

1991年には病院群輪番制に参加し、さらに1997年には地域災害医療センターとしての指定を受けるなど、地域医療の重要な拠点として機能してきました。特に、2003年に地域がん診療拠点病院として指定されたことは、がん医療の充実に寄与しています。

災害対応

2011年3月11日の東日本大震災の際、石巻市は大きな被害を受けました。石巻赤十字病院は災害拠点病院として迅速に動き、全スタッフが緊急体制を整え、トリアージや治療の準備を行いました。震災後2日目には1日に1251人もの救急患者が運び込まれ、病院が不足している医療機関として地域住民を支えました。

震災により機能停止状態となった医療機関が多い中、強固な防災体制を備えた石巻赤十字病院は周辺の20万人以上の人々の医療を担うことになりました。全国からも医療従事者が集まり、多くの救護活動が展開されました。

患者の増加

震災から数週間の間、1日300人もの患者が押し寄せる事態となり、その多くが避難所の劣悪な環境による病気に苦しむ人々でした。病院は、被災地外の医療機関への転院を行いながら、多くの患者に対応しました。震災後3か月間での死者数は264人に達しました。

交通アクセス

病院へのアクセスはJR石巻駅からのバスが便利です。「日赤病院」経由の路線が複数運行されており、ギャップを埋める路線が確立されています。さらに、「イオンモール石巻」へのバス路線もあり、様々な交通手段が揃っています。

まとめ

石巻赤十字病院は、その長い歴史と地域医療に対する不屈の精神で、災害時にも地域社会を支え続けています。今後も地域住民に信頼される医療を提供し続けることが期待されます。

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