石月努

石月 努

石月 努（いしづき つとむ、本名：石附 努、1977年1月8日 - ）は、愛知県一宮市出身の日本のミュージシャン、アーティスト、デザイナーです。

ヴィジュアル系ロックシーンで一時代を築いたロックバンド「FANATIC◇CRISIS」において、結成から2005年の解散までの間、ボーカルとリーダーを務め、その中心的メンバーとして活躍しました。バンドでは楽曲の作詞・作曲のほとんどを手がけたほか、視覚表現として重要なジャケットデザインの多くも自ら担当するなど、音楽性のみならずバンドの世界観を構築する上で重要な役割を担いました。1997年にはフォーライフレコードよりメジャーデビューを果たし、多くのファンを魅了しました。

多彩な活動とキャリア

FANATIC◇CRISISの活動と並行して、あるいはバンド解散後に、他アーティストへの楽曲提供も行っており、歌手・氷川きよしや、日本赤十字社のテーマソングとなった音楽ユニットCROSS CLOVERの楽曲「evergreen（いのちの唄声）」の作詞・作曲、俳優・歌手の萩野崇のデビューシングル『Real Love/True Love』の作詞・作曲などを手がけています。

2005年5月14日にFANATIC◇CRISISが解散した後、彼は一時的に表舞台から姿を消しますが、2007年5月14日には自身の公式ブログを開設し、ジュエリーデザイナーとしての活動を再開したことを発表しました。この際、活動休止期間中にハント症候群を患っていたことも告白しましたが、現在は完治しているとのことです。同じ頃、デザイン会社である株式会社スケアクロウ・ファクトリーを設立。リゾートホテルのデザインなど、空間デザインやアート制作の分野でも多くの作品を生み出し、多方面でその創造性を発揮しました。

音楽活動の再開

デザインやアート分野での活動を経て、2012年8月6日にニコニコ生放送を通じて音楽活動の再開を宣言。同年9月17日にはDVDシングル「365の奇跡」、10月17日には「I.S. / 銀ノ雨。」をリリースし、ソロミュージシャンとして再始動しました。そして、2013年1月27日には渋谷公会堂でソロとしては初となるワンマンライブ「TSUTOMU ISHIZUKI the FIRST LIVE 2013 遠い日の約束～たとえ、鬼が笑っても～」を開催し、音楽活動を本格的に軌道に乗せました。

アートへの情熱

彼は音楽だけでなく、アート制作にも深く関わっています。2022年3月25日から28日には、自身にとって初となるアート個展「石月 努 個展2022」をUPSTAIRS GALLERY 代官山で開催し、アーティストとして新たな一面を見せました。

また、2014年には「short circuit tour 2014 僕達は時間を止めて恋をする。」のライブ物販にて、2012年から2014年までに発表した楽曲50曲（『365の奇跡』から『虚舟 −ウツロブネ−』まで）をイメージして製作したアート作品「mini art collection『1/50』」を展示・販売するというユニークな企画も行いました。この企画は、彼の楽曲とアートを結びつける試みであり、彼の多才さを示すエピソードと言えるでしょう。

人物像とエピソード

幼い頃から裕福な家庭に育ち、13歳までバイオリンを習うなど、芸術に触れる機会に恵まれていました。極度の近視でありながら眼鏡をかけずに過ごしたため学業には苦労しましたが、絵を描く才能に長け、幼少期には毎年賞を受賞していました。また、ステージからの落下や喉の不調といったアクシデントに見舞われながらも、一度も公演を中止しなかったというエピソードは、プロフェッショナルとしての強い意志と責任感を示しています。

ソロ活動における楽曲数は、合作曲やインストゥルメンタル、リミックスバージョンなどを除く発表曲数でカウントされており、記念すべき100曲目の作品を巡るエピソードなどもファンの間で語られています。

現在もミュージシャンとしてライブ活動や楽曲制作を続ける傍ら、アートやデザインの分野でも精力的に活動を展開しており、その表現活動は留まることを知りません。彼のこれまでの歩みは、困難を乗り越えながら常に新たな挑戦を続けるクリエイターとしての軌跡と言えるでしょう。

ディスコグラフィ（一部）

配信シングル
Parade (2013)
Re:BIRTH (2013)
Unknown Super Soul (2014) - 作詞：石月 努、作曲：野村義男
トーキョーメトロ (2019)
PRAYBOY (2022) - 作曲：kazuya
LONG GOOD BYE (2022) - 作曲：Kiyohito
奇跡の住人-ReALIVE- (2024)

（注：上記はinput情報に基づく一部抜粋です。全リストではありません。）

また、彼の楽曲はカラオケサービス（カラオケの鉄人、JOYSOUND、DAM）でも配信されており、多くのファンに歌われています。

関連項目

* FANATIC◇CRISIS

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