渋谷公会堂

渋谷公会堂の概要

渋谷公会堂は、東京都渋谷区宇田川町に位置する公会堂で、通称「渋公」として広く知られています。この施設は渋谷区が所有しており、株式会社アミューズ、LINE株式会社、および株式会社パシフィックアートセンターによる指定管理者制度の下で運営管理が行われています。

初代の渋谷公会堂は1964年に開業し、2015年に閉館。その後、2019年に新たな施設として再オープンし、LINE CUBE SHIBUYAという名称で新たなスタートを切りました。新しい名称はLINEが命名権を取得したことによるもので、2029年までその名称が使用されます。

この公会堂は渋谷区役所に隣接し、2,000人を収容できる音楽堂としての特性が評価されています。著名なミュージシャンや歌手のコンサートが頻繁に行われており、渋公での公演は多くのアーティストにとって評価の指標ともされています。特に、作曲家の黛敏郎が「クラシック音楽に最適」と評したように、音響面でも高い評価を受けています。

公会堂の歴史

渋谷公会堂が建設されたのは、連合国軍占領下の1964年、東京オリンピック開催の年でした。元々は在日米軍施設の跡地に位置し、過去には大日本帝国陸軍の練兵場があった場所です。オリンピックではウエイトリフティング競技の会場として使用され、その後、コンサートホールとして本格的に営業を開始しました。

1975年以降はテレビ番組の公開収録会場としても利用され、数々の名番組がここから生まれました。特に『8時だョ!全員集合』は有名です。また、1981年には大瀧詠一によるユニークなヘッドフォンコンサートが行われるなど、独自の文化発信の場でもありました。

渋谷公会堂は音楽の殿堂としても知られ、1983年に浜田省吾の3日間コンサートが行われたことから、「ロックの殿堂」という名を得ました。また、1987年のBOØWYのコンサートでは解散宣言が行われ、会場が一時騒然とする場面も見られました。

改修とリニューアル

2005年から2006年にかけて大規模な改修工事が行われ、施設の老朽化対策がなされました。この改修により、アスベストの除去が進められ、回転舞台も撤去されました。改修後には、宝塚歌劇団等による公演が行われ、再び多くの観客を魅了しました。

その後、渋谷区は公会堂の命名権を広告会社に売却し、C.C.レモンホールと呼ばれることとなりましたが、2011年には公会堂の名称が復活しました。

2013年には区長が施設の解体と建て替えを提案し、2015年に一時閉館、2019年には新たな形で再オープンを果たしました。

新たな未来へ

新たにオープンしたLINE CUBE SHIBUYAは、未来のエンターテイメント施設として期待されています。立地条件も良好で、渋谷駅からも徒歩圏内です。周辺には、NHK放送センターや代々木公園、国立代々木競技場といった文化施設も多く、地域の文化的なランドマークとしての役割が期待されています。

このように、渋谷公会堂は音楽や多様なイベントを楽しめる場として、すでに多くの人々に利用されている重要な文化施設です。これからも渋谷の文化シーンで重要な役割を果たしていくことでしょう。

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