石森大雄

石森 大雄（いしもり だいゆう）氏は、1990年9月8日、埼玉県上尾市に生まれた、日本の元ラグビーユニオン選手である。グラウンド上では、ゲームメイクの要ともいえるスクラムハーフ（SH）としてプレーした。体格は身長173センチメートル、体重80キログラムというアスリートらしい体躯を持ち、チームメイトや関係者からはダイユウ、あるいはDという愛称で親しまれた。

経歴

石森氏のラグビー選手としての礎は、遠く離れたニュージーランドで築かれた。同国のロトルアボーイズ高校で学び、異文化の中でラグビーに打ち込む経験を積んだ。

卒業後、日本のラグビー界へ。国内でのプロキャリアは、2018年にHonda HEAT（現在の三重ホンダヒート）へ加入したことから本格的に始まった。加入初年度の同年10月6日には、ジャパンラグビートップリーグの第5節、強豪パナソニック ワイルドナイツとの一戦に途中出場。これが自身にとって記念すべき公式戦初出場となり、日本のトップリーグの舞台にその名を刻んだ。

Honda HEATでの経験を経て、翌2019年にはヤクルトレビンズへ移籍。新たなチームでプレーの幅を広げた。さらに、2020年には日本製鉄釜石シーウェイブスに活躍の場を移す。北国のラグビーどころとして知られる釜石の地で、チームの一員として汗を流した。これらの移籍を通じて、石森氏は様々なチーム文化やプレースタイルを経験し、選手として成長を重ねていった。

キャリア終盤となる2022年には、クリタウォーターガッシュ昭島に加入した。このチームでは、選手としての活動に加え、通訳というユニークな役割も兼任した。グラウンド上でチームの勝利を目指す一方で、国際色豊かなチームにおいて、言葉の壁を越えるコミュニケーションをサポートするなど、多角的にチームを支えた。選手兼通訳として約2年間チームに貢献した後、2024年にクリタウォーターガッシュ昭島を退団。これにより、プロラグビー選手としてのキャリアに区切りをつけた。

埼玉県上尾市に生まれ、ニュージーランドでの学生生活、そして国内のトップリーグやその下部リーグで複数のチームを渡り歩いた石森大雄氏。スクラムハーフとして、常にチームの勝利のために尽力し、選手としてだけでなく通訳としても貢献するなど、そのキャリアは多岐にわたる経験に彩られている。プロ選手としての活動は2024年に幕を閉じたが、彼が日本のラグビー界に残した足跡は、その多様なキャリアとともに記憶されるだろう。

もう一度検索