磯城郡

奈良県磯城郡の概要

奈良県の中央部、大和平野に位置する磯城郡は、川西町、三宅町、田原本町の3町から構成される地域です。2024年11月1日現在、人口は約4万4635人、面積は31.08平方キロメートル、人口密度は1436人/平方キロメートルと、比較的高い人口密度を示しています。

歴史的変遷

磯城郡の歴史は古く、明治30年（1897年）4月1日、それまでの式上郡、式下郡、十市郡の一部を統合して発足しました。発足当初は4町17村からなり、現在の3町以外にも、天理市、橿原市、桜井市、宇陀市の一部地域が含まれていました。

その後、昭和初期から昭和30年代にかけて、周辺の町村との合併や編入を繰り返し、現在の行政区画へと変遷していきました。主な出来事としては、以下のものが挙げられます。

明治30年（1897年）8月1日: 郡役所が三輪町に設置されました。
大正12年（1923年）1月1日: 柳本村が町制を施行し、柳本町となりました。
昭和24年（1949年）6月8日: 耳成村の一部が高市郡八木町に編入されました。
昭和29年（1954年）1月1日: 柳本町が周辺町村と合併し、天理市として郡から離脱しました。
昭和29年（1954年）3月3日: 安倍村、多武峰村、朝倉村が桜井町に編入されました。
昭和29年（1954年）7月10日: 三輪町、織田村、纏向村が合併して大三輪町が発足しました。
昭和29年（1954年）9月1日: 大福村、香久山村が桜井町に編入され、桜井町は市制施行して桜井市となり、郡から離脱しました。
昭和31年（1956年）9月30日: 上之郷村が桜井市に編入されました。多村、川東村、平野村、都村、田原本町が合併し、新たに田原本町が発足しました。
昭和32年（1957年）7月1日: 田原本町の一部が橿原市に編入されました。
昭和33年（1958年）10月15日: 田原本町の一部が天理市に編入されました。
昭和34年（1959年）2月23日: 初瀬町が桜井市に編入されました。
昭和38年（1963年）4月1日: 大三輪町が桜井市に編入されました。
昭和49年（1974年）4月1日: 三宅村が町制施行し、三宅町となりました。
昭和50年（1975年）4月1日: 川西村が町制施行し、川西町となりました。

これらの合併や編入を経て、磯城郡は現在の3町体制となりました。

地理

磯城郡は、大和平野の中央部に位置し、平坦な地形が特徴です。古くから農業が盛んであり、現在も多くの農地が広がっています。また、近隣には天理市、橿原市、桜井市などがあり、交通アクセスも良好です。

参考文献

「角川日本地名大辞典」編纂委員会 編『角川日本地名大辞典 29 奈良県』、角川書店、1990年
磯城郡誌、1915年

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