磯貝一

磯貝一

磯貝一（いそがい はじめ）は、明治4年12月8日（1871年10月26日）に生まれ、昭和22年4月19日（1947年）に没した日本の柔道家です。講道館柔道において最高位である十段を授与され、大日本武徳会柔道範士の称号も持っていました。講道館柔道殿堂にも名を連ね、その功績は永く讃えられています。

生い立ちと入門

磯貝一は、現在の宮崎県延岡市で、延岡藩藩士であり関口流柔術家の磯貝恒久の長男として生を受けました。明治24年（1891年）に上京し、講道館に入門。柔道家としての道を歩み始めます。

指導者としての活躍

明治26年（1893年）には、京都の第三高等学校で嘱託柔道教師となり、後進の指導にあたりました。明治32年（1899年）には、大日本武徳会柔道教授に就任し、柔道の普及と発展に尽力しました。

十段昇進と天覧武道大会

大正12年（1923年）12月22日、磯貝一は永岡秀一とともに、当時の生存者としては初めて柔道十段に昇進しました。これは、彼の長年にわたる柔道への貢献と卓越した技術が認められた結果と言えるでしょう。

昭和4年（1929年）には、御大礼記念天覧武道大会の審判員を務めました。昭和9年（1934年）には、皇太子殿下御誕生奉祝天覧武道大会において審判員を務めるだけでなく、永岡秀一とともに特選乱取りを披露しました。昭和12年（1937年）には、講道館から柔道十段を授与されています。

昭和15年（1940年）には、紀元二千六百年奉祝天覧武道大会において、永岡秀一とともに古式の形を演武し、柔道の伝統を後世に伝える役割を果たしました。

磯貝一は、柔道家としてだけでなく、指導者としても多大な功績を残し、日本の柔道界に大きな足跡を残しました。

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