祝山線

祝山線（しゅくさんせん）について

祝山線は台湾の観光名所として知られる鉄道路線で、阿里山駅から祝山駅に至る全長6.25kmの単線です。この路線は1994年に開通し、阿里山森林鉄路の一部としての役割を担っています。楽しむべき美しい景色と共に、特に御来光を目指す観光客に人気があります。

路線の特徴

祝山線は海抜2216mから始まり、最終的には海抜2451mの祝山駅まで上昇します。この途中には十字分道駅が存在し、そこからは名峰・対高岳の側を走ります。この鉄道は完全に観光目的のために建設されたもので、朝日を楽しむための特別なダイヤ編成が組まれています。

また、祝山は台湾の中でも特に高い駅であり、ここからは絶景の展望が広がっています。この駅の近くには観日樓という施設があり、日の出を見るためのスポットでもありましたが、1999年の地震で崩壊してしまいました。そのため、祝山駅周辺は再整備され、朝食を楽しめる屋台が立ち並んでいます。

歴史

祝山線の開通の背景には、1971年に祝山専用林道が完成したことがあります。この林道は御来光を目指す観光客を運ぶ祝山バスが運行されていましたが、競争の激化と安全面の問題から、結局鉄道の建設が決定されました。この路線は中華民国政府によって建設された唯一の路線で、工事は1984年の初めから1986年の初めまでの約1年半にわたり行われました。

運行状況

運行は阿里山に宿泊する観光客の日の出観賞を考慮したダイヤで行われます。日の出の時間は季節によって異なるため、列車の運行スケジュールもそれに基づいて調整されています。主に早朝に運行されるため、特に夏の休日などには早朝3時10分に出発する便もあります。

平日には通常3往復の運行があり、休日には便数が倍増し、最大で6往復が可能です。さらに春の花見シーズンなどには、追加の運行が実施されることもあります。運行に使用されるのは、ロングシートの客車で、ディーゼル機関車が1台、4両の客車を牽引しています。推進運転を用いて阿里山駅から祝山駅までの移動が行われます。

車両について

祝山線で使用される車両は、1994年製の祝8300形客車が用意されています。これらの客車には中間に位置するものと緩急車があり、特に緩急車は運転時に前方を監視するための乗務員室を備えています。この室内には非常ブレーキや無線機、警笛も整備されており、安全性が確保されています。また、外観はプッシュプル運転用に設計されたものに似ていますが、実際の機関車の制御機能は持ち合わせていません。

祝山線は美しい自然と共に特別な列車体験を提供する鉄道路線であり、訪れる人々に思い出に残る旅を提供してくれます。

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