神世七代

神世七代（かみよななよ）

神世七代は、日本神話において天地が創造された瞬間に現れた神々の集合体を示す言葉です。この七代の神々は、広く「天神七代」とも呼ばれ、陽を象徴する男神と、陰を象徴する女神から成り立っています。

概要

『古事記』によると、神世七代は天地開闢の際に誕生し、特に重要な役割を果たしました。この神々の序列は、別天神から始まり、その後に続く十二柱の七代の神々として記されています。最初の二代は一柱ずつ、次の五代は二柱ずつでカウントされ、最終的に七代が完成する形になっています。具体的には以下のような神々が存在します。

• - 国之常立神（くにのとこたちのかみ）
• - 豊雲野神（とよぐもぬのかみ）
• - 宇比地邇神（うひぢにのかみ）・須比智邇神（すひぢにのかみ）
• - 角杙神（つぬぐいのかみ）・活杙神（いくぐいのかみ）
• - 意富斗能地神（おおとのぢのかみ）・大斗乃弁神（おおとのべのかみ）
• - 淤母陀琉神（おもだるのかみ）・阿夜訶志古泥神（あやかしこねのかみ）
• - 伊邪那岐神（いざなぎのかみ）・伊邪那美神（いざなみのかみ）

右側の神々は女性を示し、左側が男性の神々を示しています。これらの神々は相互に関連し、日本の神道においても重要な位置を占めています。

『日本書紀』における神世七代

一方で『日本書紀』では、神世七代は異なる観点から描写されています。ここでは天地開闢の際に見られた十一柱の神々が記載されており、具体的な名称は次の通りです。

• - 国常立尊（くにのとこたちのみこと）
• - 国狭槌尊（くにのさつちのみこと）
• - 豊斟渟尊（とよくむぬのみこと）
• - 泥土煮尊（ういじにのみこと）・沙土煮尊（すいじにのみこと）
• - 大戸之道尊（おおとのぢのみこと）・大苫辺尊（おおとまべのみこと）
• - 面足尊（おもだるのみこと）・惶根尊（かしこねのみこと）
• - 伊弉諾尊（いざなぎのみこと）・伊弉冉尊（いざなみのみこと）

『日本書紀』ではこれらの神々の出現が天地の創造にどのように寄与したのか、また彼らの関係性がどのように現れたのかについても詳しく述べています。

七代の神々の役割

これらの神々は、創造や秩序をもたらす存在とされ、各々独自の役割を有していました。たとえば、国之常立神は国の土台を築く神、伊邪那岐神と伊邪那美神は生命の創造を担う夫婦神として知られています。さらに神々は天体や自然の法則にも関与しており、古代日本人にとって非常に重要な存在でした。

結論

神世七代は日本神話の根幹をなす神々であり、彼らの物語は今も多くの人々に語り継がれています。神道の教義においても彼らの存在は不可欠であり、その影響は日本文化全体に浸透しています。

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