神奈川県立相模大野高等学校

神奈川県立相模大野高等学校の概要

神奈川県立相模大野高等学校は、相模原市南区相模大野に位置していた公立高校で、通称「大野高」として親しまれていました。男女共学のこの学校は、主に商業地区にありながらも静かな住宅街に立地しており、周辺の神奈川県立相模原高等学校と並び、進学校として広く知られていました。

学校の歴史と沿革

相模大野高等学校は1985年に米陸軍医療センターの跡地に開校しました。在校生の大多数は相模原市南部から通学していましたが、学区制の廃止以降は学校外から来る生徒も増え、閉校時までに約6割の生徒が旧相模原南部学区外から通学していました。

学校は2009年に中等教育学校への移行を決定し、2012年度から新規生徒募集を停止。2013年度末をもって、相模大野高等学校は閉校しました。これにより、神奈川県内ではこの学校と大原高等学校の2校のみが中等教育学校として運営される形となりました。

立地条件と設置課程

学校は相模大野駅から徒歩約10分の距離にあり、周辺には大規模な商業施設や文化施設が点在しています。この地域は文教地区としても知られ、学校や大学が密集しています。また、相模大野駅は小田急線の交点となっており、毎日多くの人々が利用する賑わいのあるエリアです。

相模大野高等学校は全日制の普通科を提供しており、1998年度からは2学期制を導入しました。

校章と校歌

校章は「大野」の文字を円で囲んだシンプルなデザインで、校歌は大鹿悦子が作詞したもので、自然や気概にあふれる高校生活を歌った内容になっています。校歌は三番構成で、後に中等教育学校への移行に伴い、生徒と教師によって四番が追加されました。

学校施設

校舎は一般的なH型の配置で、エンタシスを模した柱やステンドグラスが施されたデザインが特徴です。それぞれの棟（北棟、西棟、南棟、東棟、中央棟）は3～4階建てで、教室や図書館が配置されています。また、構内には体育館やテニスコートもあり、自然を取り入れた緑豊かな環境が整えられていました。

学校生活と行事

相模大野高等学校は自由な校風を持ち、大学進学率も高いことで知られています。進学した生徒の約7割以上が現役で大学に進む傾向にあり、特に受験のアクセシビリティを重視していました。毎年9月には「蒼碧祭」と呼ばれる学園祭が開催され、体育祭では「応援団」が目立つ存在となるイベントを楽しむことができました。さらに、部活動も活発に行われ、陸上競技部や文化部のクラシックギター部は一定の実績を残していました。

卒業式と出身者

卒業式では卒業生による菓子投げが恒例であったが、怪我の危険性が指摘され、2006年度をもって廃止されました。これまでに多くの著名な出身者を輩出しており、フレスコボール選手の落合真彩や、漫画家のきら、そして俳優・声優の畠中祐など、様々な分野で活躍している卒業生がいます。

学校の廃校は地元にとって大きな出来事であり、その歴史と精神は今も多くの人々に語り継がれています。

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