神尾卓志

神尾 卓志（かみお たかし）は、1983年2月5日に埼玉県深谷市に生まれた、日本の元ラグビー選手である。

彼の主たるポジションはスクラムハーフ（SH）。身長168cm、体重73kgという体格は、SHとしてグラウンドを縦横無尽に駆け巡る機動力に長けており、正確なパススキルで攻撃のリズムを作る役割を担った。ニックネームは「カミ」としてチームメイトやファンに親しまれた。

ラグビーとの出会いは小学校時代に遡る。幼い頃から楕円球に触れ、選手としての基礎を築いた。学生時代は地元の強豪校でラグビーを続けた。

2001年、埼玉県立深谷高等学校（現：正智深谷高等学校）を卒業し、埼玉工業大学へと進学。大学でもラグビー部に所属し、スキルと戦術理解を深めた。大学時代の同級生には、後に日本代表として活躍するホラニ龍コリニアシ氏がいる。

大学卒業後の2005年、当時のトップイーストリーグに所属していたセコムラガッツ（現在の狭山セコムラガッツ）へ加入し、社会人選手としてのキャリアをスタートさせた。セコムラガッツでは、入団から数年を経て頭角を現す。

公式戦デビューは2007年11月11日。トップイーストリーグ11の開幕節で、清水建設ブルーシャークスとの試合に途中出場を果たし、記念すべきトップリーグ公式戦の初キャップを獲得した。

セコムラガッツで経験を積んだ後、2009年にはトップリーグのリコーブラックラムズ（現在のリコーブラックラムズ東京）へ移籍。より高いレベルの舞台でプレーすることとなった。リコーブラックラムズでは、国内最高峰のリーグで多くの経験を積み、選手として円熟期を迎えた。

また、彼は15人制だけでなく、7人制ラグビーにおいてもその才能を発揮。7人制日本代表に選出され、国際舞台でのプレー経験も持つ。セブンズは、俊敏性や広い視野が特に求められるため、彼のSHとしての特性が活かされる機会となった。

埼玉県出身のラグビー選手として、またセコムラガッツやリコーブラックラムズといったチームで活躍した選手として、彼のキャリアは多くの後進の目標となった。公式な引退時期は明確ではないが、長きにわたり日本のラグビー界に貢献した選手の一人である。学生時代の母校である正智深谷高等学校や埼玉工業大学、そして所属したセコムラガッツやリコーブラックラムズ東京といったチームは、彼のラグビー人生における重要な足跡となっている。ホラニ龍コリニアシ氏との同級生としての繋がりも、彼の経歴を語る上で特筆すべき点と言える。

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