狭山セコムラガッツ

狭山セコムラガッツは、埼玉県狭山市を活動の拠点とする社会人ラグビーチームです。チームの公式な略称は「狭山RG」と定められています。2024-25シーズンより、日本のトップリーグの一つであるジャパンラグビーリーグワンのDIVISION3に新たに加わり、挑戦を開始します。

チームの歴史は、1985年にセコムラグビー部としてスタートしました。長年の活動を経て、トップリーグへの参戦が決まった際に、ラグビー選手を意味する「ラガー（Rugger）」と、精神的な強さや粘り強さを表す「ガッツ（Guts）」を組み合わせた造語「ラガッツ」をチーム愛称として採用しました。

創部以来、チームは着実に階段を上がってきました。1989年には関東社会人リーグ1部に昇格し、2000年には東日本社会人リーグの一員となります。そして、2003年に日本ラグビー界の新たなトップリーグとして創設されたジャパンラグビートップリーグには、初代参加チームの一つとして名を連ねました。トップリーグには3シーズン在籍し、2005-06シーズンに記録した10位（全12チーム中）がチームの最高順位であり、同時にトップリーグへの残留を果たした唯一のシーズンとなりました。その後、2007-08シーズンからはトップイーストリーグでの活動が中心となります。

チームにとって大きな試練となったのは、2008年度に発表されたラグビー部の強化中止という決定でした。しかし、チームは活動を継続し、困難な時期を乗り越えます。2010-11シーズンにはトップイーストリーグDiv.2への降格も経験しましたが、2012-13シーズンには同リーグで全勝優勝を達成。順位決定戦では3位に終わったものの、他チームのトップリーグ昇格に伴い、トップイーストリーグDiv.1への復帰を果たしました。

近年、チームは再び大きな目標を掲げます。2023年7月、ジャパンラグビーリーグワンへの参入申請を行ったことを発表しました。その決意が実を結び、2023年度のトップイーストリーグでは準優勝という好成績を残します。さらに、同年度の3地域社会人リーグ順位決定戦では、トップウェストやトップキュウシュウの強豪チームと競い合い、決勝でヤクルトレビンズを破って見事に優勝を飾りました。この輝かしい実績が評価され、2024年1月31日、ヤクルトレビンズ、LeRIRO福岡と共に、JAPAN RUGBY LEAGUE ONE DIVISION3 2024-25シーズンからの新規参入が正式に決定しました。そして、リーグワンでの新たな出発に際し、2024年8月1日付けでチーム名を「狭山セコムラガッツ」に変更しています。

これまでに獲得した主なタイトルとしては、全国大会である国民体育大会での優勝が2回（2002年、2004年）あります。また、近年では前述の3地域社会人リーグ順位決定戦での優勝（2023-24シーズン）があります。下位リーグでは、トップイースト10で1回の優勝（2004年）を記録しています。過去の成績を見ると、社会人リーグでの粘り強い戦いや、トップリーグへの挑戦とそこからの再起といった、チームの歩みがうかがえます。

チームの練習拠点として、埼玉県狭山市柏原に位置するセコムラグビーフィールドを使用しています。リーグワンへの参入決定後、このグラウンドを将来的（2025-26シーズン以降）にホストスタジアムとして使用できるよう整備する計画が進められています。なお、2024-25シーズンのレギュラーシーズンにおけるホームゲームは、足利市総合運動場陸上競技場（栃木県足利市）、JITリサイクルインクスタジアム（山梨県甲府市）、栃木県グリーンスタジアム（栃木県宇都宮市）、海老名運動公園陸上競技場（神奈川県海老名市）など、関東圏を中心とした複数の会場で開催されます。

2024-25シーズンのチームを率いるヘッドコーチはスコット・ピアス氏です。チームのスコッドは、日本代表経験者や資格保持者、将来有望な選手、そして他国代表経験者など、様々なカテゴリの選手で構成されており、リーグワンでの戦いに向けた体制を整えています。

長年の歴史と経験を経て、ジャパンラグビーリーグワンという新たな舞台に立つ狭山セコムラガッツ。ホストエリアである狭山市と共に、情熱的な「ラガッツ」の精神でリーグワンDIVISION3での活躍を目指します。

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