神岡橋 (荒川)

神岡橋の概要

神岡橋（かみおかばし）は、埼玉県秩父市大滝の荒川にかかる2本の道路橋で、名を馳せた旧橋と新橋のデュオが特徴です。下流側に位置する旧橋は「神岡橋」、上流側の新しい橋が「新神岡橋」と呼ばれています。この橋は、荒川河口から145.1キロメートルの地点にあり、左岸の岡本地区と右岸の神庭（神岡）地区をつなぐ重要な生活道路です。

歴史的にも重要で、かつては三峯神社の物資を運搬する馬道として機能していたこともあります。橋自体は、三峰山の東側の麓に位置し、独特の景観を形成しています。

橋の詳細

旧神岡橋

旧橋の神岡橋は、鉄鋼とコンクリートを用いた鋼鈑桁橋で、全長38メートル、幅3.5メートルの1径間の永久橋として設計されています。この橋は歩行者専用渡橋であり、鋼製の高欄が施されています。また、水道管が橋桁の上流側に併設されています。

新神岡橋

新橋である新神岡橋は、同じく38メートルの長さを持つPC橋で、全幅は6.2メートル、効果的な幅は5.0メートルです。新神岡橋は、秩父市が管理し、地方道路交付金制度を利用して計画された事業の一環として建設されました。施工は日本高圧コンクリート株式会社が担当し、特にフレシネー工法によって緊張材の定着が行われています。

新神岡橋の開通後、旧橋は歩行者専用に転用され、両側に車止めが設けられました。これにより、地域住民が安全に利用できるよう配慮されています。

歴史的背景

神岡橋の架設時期については正確な記録がありませんが、明治43年の測図や大正2年の地形図からは、既に存在していたことがうかがえます。元々は1963年に大滝村管理の村道として構築され、その後2005年に秩父市に合併されたことで、市が管理する橋となりました。

新神岡橋の建設は2004年度から始まり、最終的に2007年に完成しました。このように、神岡橋は長い歴史の中で、地域および交通の要所としての重要な役割を果たしてきました。

周辺環境

神岡橋の周囲は、秩父多摩甲斐国立公園内に位置する美しい自然環境に恵まれています。周辺のV字谷は、約2億年前の地層から形成された秩父帯に属し、神岡地区の集落が点在する中で山林が広がっています。橋の近くには、荒川の浸食作用によって形成された神庭洞窟や、縄文遺跡である神庭洞窟遺跡が存在し、1993年に埼玉県指定史跡に認定されました。

また、神岡橋の近くにはさまざまな観光スポットや自然が集まっており、訪れる人々にとって魅力的なスポットとしても知られています。例えば、神岡のモミジや、夫婦滝といった地域の名所があります。これらの豊かな自然や歴史的背景が、神岡橋をより一層の魅力的な場所にしています。

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