神戸ハーバーランド

神戸ハーバーランド

神戸ハーバーランド（こうべハーバーランド）は、兵庫県神戸市中央区にある再開発地区で、地元の人々からは「ハーバーランド」と親しまれています。

概要

1982年11月、貨物駅としての営業を終えた旧国鉄の湊川貨物駅や周辺の工場の跡地に対する再開発が始まりました。1985年に本格的な開発がスタートし、1992年には新たな街が誕生しました。この地区は、港湾施設で閉ざされていた臨海地域を市民に開放し、ウォーターフロントとして親しまれるようになりました。当時政府は民間活力の導入を推進しており、神戸市はこの土地を取得し、民間が商業活動を行うスタイルで開発を進めました。総事業費は約3000億円に達し、このプロジェクトは日本の都市計画の中で革新的とされ、1993年度には日本都市計画学会の『石川賞』を受賞しました。

神戸の玄関口として高浜旅客ターミナルが整備され、その周辺には造船業の大手会社の工場も点在しています。鉄道のアクセスは良好で、地下のデュオこうべから神戸駅やハーバーランド駅、高速神戸駅などへの移動が便利です。

商業施設と競争

メリケンパーク側には観光施設が多数存在し、一方でハーバーランド側では複合商業施設が数多く集まっています。ここほとんどの商業施設はハーバーランドの東側に集まっており、1992年の街開き当初から大手百貨店やスーパーマーケットが次々と開業しました。その結果、当エリアは約120,000m2の規模を持つ商業集積地となり、横浜のみなとみらいと並ぶ注目のスポットになりました。家族連れも訪れやすい設計が施されており、都心でありながらも郊外的な雰囲気を感じることができます。

生まれ変わりと課題

しかし、神戸ハーバーランドは多くの課題も抱えています。近隣駅からのアクセスの難しさや、商業施設が街路に面しておらず人の流れが少ないため集客力が弱まっていることが指摘されています。さらに、震災後の回復の最初の頃は集客が順調でしたが、その後は周辺施設や郊外のショッピングセンターに押されて客足が減少しました。

商業施設においては、1994年に神戸西武が撤退した後、様々な店舗が業績不振に陥り、次々と閉店しました。これにより地域特有の魅力が失われつつあり、経営体制の変更が求められています。

新たな再開発の動き

近年では、商業機能だけでなく住宅機能を取り入れた再開発が進行中です。例えば、2007年には赤れんが倉庫の保存を条件にした一括開発が計画されましたが、商業地としての地位低下を受けて実現しませんでした。それでも、マンション建設や新たな商業施設の開業が続いています。

2013年には複合商業施設「umie」がオープン、新たな魅力を加え、アニメキャラクターをテーマにした「神戸アンパンマンこどもミュージアム&モール」も展開され、家族向けの観光スポットとして注目されています。

主要施設の紹介

神戸ハーバーランドには、以下のような主要な施設が存在します：

• - 高浜旅客ターミナル：神戸港の玄関口です。
• - ハーバーウォーク：レストランやショッピングが楽しめるエリアです。
• - umie MOSAIC：多彩なショップと飲食店を備えた複合施設です。
• - 神戸アンパンマンこどもミュージアム&モール：子供向けのテーマパークです。
• - OSシネマズハーバーランド：最新の映画を楽しむことができます。

このように神戸ハーバーランドは、地域の再開発と観光振興が交錯する場所として、ますます多くの人々に利用されていくことでしょう。

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