神戸交通振興

神戸交通振興株式会社について

神戸交通振興株式会社（こうべこうつうしんこう、Kobe City Transportation Promotion Co., Ltd.）は、神戸市において設立された企業です。1984年に設立され、神戸市内のバス事業と交通局に関連する諸業務を中心に活動してきました。位置する本社は神戸市長田区松野通の新長田地下鉄ビル内でした。

設立の背景

設立当初、神戸市の交通事業は経営面でさまざまな課題を抱えており、経営改善を目指すため、神戸市交通局が100パーセント出資して設立されたのです。その目的は、市民に安全で便利な交通サービスを提供し、地域の交通事業を適切に運営することにありました。

業務内容と路線

神戸交通振興は、主にバス事業と地下鉄駅業務を担当していました。バス事業では、以下のような路線が運行されていました：

• - シティー・ループ（遊覧路線バス）
• - 山手線（502系統）
• - 神戸山麓線（7系統）

シティー・ループは1990年に運行を開始し、神戸観光の活性化と市内の回遊性を向上させるために設計されました。この路線では、南京町や北野、新神戸駅、メリケンパークを経由し、63分で一周するコースが設けられていました。

山手線は、神戸市バスの91系統の復活を望む声を受けて新設されたもので、新神戸駅から三宮地区を循環していました。神戸山麓線は、市民福祉交流センター前から神戸駅前を結ぶ路線で、神戸市バスと共同運行が行われました。

経営の変遷と解散

神戸交通振興は、2022年3月31日にバス事業を神姫バスに、地下鉄駅業務を近畿日本鉄道に、それ以外の業務はOMこうべに移管し、事業を終了しました。これにより、これまで地域住民に提供してきた交通サービスは新たな運営者に引き継がれることになりました。

車両とサービス

神戸交通振興の運行に使用されるバスは、シティー・ループを除いて、真紅色から深緑基調に塗り替えられました。シティー・ループでは、女性のコンパニオンが観光案内を行い、利用者に対してWarmなサービスを提供していました。しかし、コロナ禍により、2020年4月には全面運休を余儀なくされ、その後は完全なワンマン運転に変更されました。

神戸交通振興は地域の交通インフラとして重要な役割を果たしてきましたが、時代の流れとともに様々な課題に直面してきたことも事実です。今後、これまでの事業が他の事業者にどのように引き継がれ、地域住民へのサービスがどのように維持されていくのかが注目されます。

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