神戸夙川学院大学

神戸夙川学院大学（KSGU）について

神戸夙川学院大学は、2007年4月に兵庫県神戸市中央区のポートアイランドに開学した私立大学です。観光文化学部観光文化学科のみを置く単科大学として、「観光は地球の未来（人と文化と自然の共生）を創造するエンジン」をキャッチコピーに掲げ、観光分野に特化した教育を展開しました。しかし、運営母体である学校法人夙川学院の経営問題により、2014年4月に学生募集の停止を発表し、2015年8月31日に廃止されました。

教育内容と特徴

本学は、「幅広い教養と社会的実践力を兼備した人材の養成」を教育方針とし、観光を通じて地域や国際社会に貢献できる人材育成を目指していました。国際文化都市神戸に立地する利点を活かし、観光文化を幅広く学ぶカリキュラムが特徴でした。

学科・コース:
観光文化学科
文化・自然ツーリズムコース
歴史文化ツーリズム分野
環境・グリーンツーリズム分野
ヘルスツーリズムコース
ヘルス・スポーツツーリズム分野
バリアフリーツーリズム分野
エア・クルーズツーリズムコース
エアラインツーリズム分野
クルーズツーリズム分野
ホテル・イベントコーディネーターコース
ホテルマネージメント分野
イベントコーディネーター分野
カリキュラムの特徴:
英語または中国語の選択必修による実践的な語学力強化
世界各地や日本の歴史・地理を学ぶ地域研究科目の重視
医療・福祉関連科目の開講による危機管理能力の育成
企業でのインターンシップ
少人数教育
提携校への留学推奨

大学廃止後の状況

在学生と教育資産は、2015年4月に神戸山手大学現代社会学部観光文化学科に引き継がれました。その後、2019年4月には学科名が「観光学科」に変更、2020年4月には関西国際大学に学部譲渡され、関西国際大学現代社会学部観光学科、2021年4月には関西国際大学国際コミュニケーション学部観光学科となりました。

キャンパスは夙川学院短期大学が継承した後、2019年からは神戸学院大学のポートアイランド第2キャンパスとして使用されています。

学生生活と施設

神戸夙川学院大学では、吹奏楽部を重点支援クラブとして、様々な部活動やサークル活動が活発に行われていました。大学祭は「湊風祭（そうふうさい）」と称し、地域住民も参加できるイベントとして親しまれていました。

キャンパスは豪華客船をイメージした美しいデザインで、学生たちが快適に学べる環境が整っていました。1号館には世界遺産情報センターが設けられ、貴重な展示物を見ることができました。また、近隣の大学との間で食堂の相互利用も可能でした。

大学関係者

河内厚郎（観光文化学部教授、評論家、文化プロデューサー）
後藤正治（元学長、ノンフィクション作家）
吉永陽一（観光文化学部特任教授、音楽教育者）

まとめ

神戸夙川学院大学は、短期間ではありましたが、観光分野に特化した教育を行い、多くの人材を育成しました。大学は廃止されましたが、その教育理念や資産は、神戸山手大学、関西国際大学、そして神戸学院大学へと引き継がれ、新たな形で発展を続けています。

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