神戸寅次郎

神戸 寅次郎（かんべ とらじろう）

神戸寅次郎は、1865年1月24日に生まれ、1939年5月17日に亡くなった日本の著名な法学者です。彼は主に民法を専門とし、慶應義塾大学法学部の発展に大いに寄与しました。

生い立ちと教育

神戸は静岡県庵原郡松野村で生まれ、松野小学校、さらに静岡中学校を経て、静岡英学校に入学しました。1887年には慶應義塾の正科に進学し、1890年には新設された慶應義塾大学部法律科に入学しました。この時、彼はハーバード大学から来日したジョン・ヘンリー・ウィグモア教授の指導を受ける機会を得ました。彼はその後、1892年に同大学の教員として採用され、教育活動を開始しました。

留学と学位取得

神戸は1899年から1902年の間、慶應義塾第一回留学生としてドイツに渡り、ベルリン大学とハレ大学で研修を受けました。彼の学業の成果は、学位論文「日本の合名会社」にまとめられ、この論文によってハレ大学から法学博士の称号を授与されています。

教職歴

神戸は1910年に慶應義塾大学部法律科の主任に就任し、その後1917年には法律科学長、1920年には新設された法学部の初代学部長に選ばれました。また、1935年からは慶應義塾学事顧問としてその指導的役割を担いました。彼の教えは、43年以上にわたる教鞭を通じて多くの学生に影響を与え続けました。

影響と業績

神戸の研究は日本の民法学に大きな影響をもたらしました。政治家の鳩山秀夫は、「日本法律学の主流は本郷台を去って三田山上に移った」と語るほどです。その業績は現在でも評価され、多くの法学者にとっての指針となっています。

著書

彼の著書には、1915年に発表された『契約総則』や『民法論纂』、1922年の『契約解除論』などがあります。これらの作品は、民法に関する基本的な理解を深めるための重要な資源となっています。

最期と墓所

神戸寅次郎は1939年に亡くなりましたが、その教育と研究の成果は今も多くの人々に受け継がれています。彼の墓は多磨霊園にあり、多くの人々が彼の業績を偲んで訪れています。

参考関連項目

• - [慶應義塾]]大学
• - 多磨霊園
• - [神戸寅次郎肖像
• - 海外派遣留学生

神戸寅次郎の業績は、日本の法学の発展において決定的な役割を果たし、現在の民法学に多大な影響を与えています。

もう一度検索