神田純一

神田純一（かんだ じゅんいち）

神田純一は、1885年（明治18年）5月に生まれ、1969年（昭和44年）2月27日に没した、日本の官僚・実業家です。山口県出身で、官選の鳥取県知事を務めました。

生い立ちと学歴

神田純一は、神田柳助の長男として生まれました。第六高等学校を卒業後、1911年（明治44年）に東京帝国大学法科大学政治学科を卒業しました。翌年の1912年（明治45年）11月には、文官高等試験行政科試験に合格し、官僚としてのキャリアをスタートさせました。

朝鮮総督府でのキャリア

試験合格後、神田は朝鮮総督府に入府し、内務部試補に任官されました。その後、朝鮮総督府事務官、同書記官と要職を歴任しました。さらに、長崎県理事官、陸軍省航空局書記官、関東庁内務局長、大連民政署長など、幅広い分野でその手腕を発揮しました。

鳥取県知事時代

1930年（昭和5年）8月26日、神田は鳥取県知事に就任しました。当時、鳥取県の財政は厳しい状況にありましたが、神田は緊縮政策を徹底することで、県財政の健全化に尽力しました。しかし、1931年（昭和6年）12月18日には知事を休職し、1932年（昭和7年）1月29日に依願免本官となり、退官しました。

実業家としての活動

退官後、神田は実業界に転身し、名古屋市助役、東邦化学工業株式会社の取締役などを歴任しました。また、愛知時計電機常務、愛知機械工業会長など、様々な企業の要職を歴任しました。しかし、第二次世界大戦後、公職追放の対象となりました。

死没

神田純一は、1969年（昭和44年）2月27日に生涯を閉じました。その生涯は、官僚として、また実業家として、激動の時代を駆け抜けたものでした。

参考資料

歴代知事編纂会編『新編日本の歴代知事』歴代知事編纂会、1991年。
秦郁彦編『日本官僚制総合事典：1868 - 2000』東京大学出版会、2001年。
人事興信所編『人事興信録』第14版 上、1943年。
『調停時報 第55号』日本調停協会連合会、1969年。

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