神聖モテモテ王国

神聖モテモテ王国

『神聖モテモテ王国』は、ながいけんによる日本の漫画作品。
『週刊少年サンデー』（小学館）にて1996年から2000年まで連載され、中断期間を挟んで2003年に『週刊ヤングサンデー』（小学館）で短期連載された未完の作品です。単行本は全7巻、新装版は全6巻で刊行されています。

概要

謎の宇宙人ファーザーと、その息子（?）であるオンナスキーが、「ナオン」（女性）にモテるために奮闘するギャグ漫画です。

作品全体に、様々なパロディやギャグが散りばめられているのが特徴。
『ガンダム』などのアニメネタ、歴史（三国志など）ネタ、時事ネタ、漫画ネタなどがふんだんに盛り込まれています。また、過激な駄洒落や、登場キャラクターの独特なセリフ回し、マンガのセオリーを逸脱した支離滅裂な文章・ポエムなども、この作品ならではの魅力と言えるでしょう。

少年サンデーコミックスの折り返しでは、高橋留美子や曽田正人といった著名な漫画家が応援メッセージを寄せています。椎名高志やゆうきまさみも、当時連載していた漫画の中で本作を取り上げました。モリタイシはファンであることを公言し、畑健二郎は自身の漫画にファーザーを登場させています。

2000年に連載が中断し、作者の消息も不明となりましたが、2003年に『週刊ヤングサンデー』にて5週間の短期連載が行われました。

単行本は少年サンデーコミックス（SSC）として6巻まで発売されましたが、未収録エピソードが多数残ったまま絶版となりました。その後、コミックパークのオンデマンド出版で6巻まで復刊され、2008年には単行本未収録分が7巻として発売されています。

2009年、『ゲッサン』でのながいけんの新連載に伴い、SSC未収録作品をほぼ網羅した新装版全6巻が刊行されました。

登場人物

ファーザー
本作の主人公。自称謎の宇宙人。ナオンにモテるために建国活動（ナンパ）に明け暮れています。
宇宙の掟により、下半身は白いブリーフ一丁に裸足が正装。不死身の体を持っています。
地球の食事に関する知識は乏しく、コーヒーを知らなかったり、チョコレートをトンカツと勘違いしていたりします。

オンナスキー
本名：深田一郎。年齢は15歳（高校生？）。ファーザーと共にナンパを行う、本作のもう一人の主人公です。
メガネ＆坊主頭がトレードマーク。過去の記憶を失っています。
ファーザーの言動に振り回されながらも、なんだかんだで協力してしまいます。

アンゴルモア大王
自称アンゴルモア大王。デビル教団のトップ。
気が弱く臆病な性格ですが、悪役的なポーズには絶対の自信を持っています。
ファーザーを敵視し、様々な妨害工作を行います。

トーマス
自称キャプテン・トーマス。ファーザーよりもさらに弱いヒーロー。
不死身の体を持つが、回復に時間がかかります。
趣味は下着泥棒、焼酎のラッパ飲み、泥酔状態で徘徊など。
裏では犬を使いファーザーを攻撃するなど、大王の妨害作戦も遂行します。

ヘビトカゲ
トーマスの弟子を名乗る太った坊主頭の田舎者。熊本弁を話します。
怪力の持ち主で、トーマスを尊敬しています。

知佳
オンナスキーのいとこ。記憶喪失のオンナスキーを心配して世話を焼きます。
ファーザーにズボンを履かせようと躍起になる一面も。

ブタッキー
ブタのような体格とオタク風の風貌から、ファーザーが命名。
なぜか異常なほどモテるため、ファーザーに敵視されています。

山下
ブタッキーの取り巻きのナオンの一人。
ファーザーにレンガを投げつけたことから「レンガさん」と呼ばれています。

掲載誌

週刊少年サンデー
* 週刊ヤングサンデー

新装版

2009年に刊行された新装版では、旧版で未収録だった回が追加されています。

もう一度検索