神谷バー

神谷バー：浅草の老舗バーの歴史と魅力

神谷バーは、東京の浅草に位置する、日本最古の歴史を誇るバーです。1880年（明治13年）、神谷傳兵衛氏によって「みかはや銘酒店」として創業されました。当初は濁り酒を販売していましたが、その後輸入ワインの販売、そして1882年（明治15年）には、神谷バーの代名詞ともいえる「電気ブラン」の製造販売を開始しました。

1912年（明治45年）、店舗を西洋風に改築し、現在の「神谷バー」という屋号に改名しました。1921年（大正10年）には、現在も使われている鉄筋コンクリート造りの建物が建てられました。この建物は、浅草で最古の鉄筋コンクリート造りの建造物であり、2011年には国の登録有形文化財に登録されています。2013年には大規模な耐震工事が行われ、歴史ある建物の保存に力を入れています。

神谷バーは、電気ブラン以外にも、様々な酒類を提供しています。また、洋食や割烹料理も提供しており、食事をしながらお酒を楽しむことができます。店内は、歴史を感じさせる重厚な雰囲気と、モダンな要素が調和した独特の空間です。多くの観光客や地元の人々で賑わい、浅草のランドマーク的な存在となっています。

多くの文豪にも愛された神谷バーですが、その一つに木下杢太郎がいます。しかし、彼は電気ブランよりも、薄荷酒を好んで飲んでいたという逸話も残されています。これは、神谷バーが単なるバーではなく、様々な人々の交流の場であったことを示唆しています。

神谷バーの歴史は、日本の近代史とも深く関わっています。明治時代から続く老舗バーとして、その歴史と伝統を守りながら、現代に受け継がれています。浅草を訪れる際には、ぜひ一度足を運んで、その歴史と雰囲気を味わってみてください。

神谷バーの沿革

1880年（明治13年）： みかはや銘酒店として創業。濁り酒の販売からスタート
1881年（明治14年）： 輸入葡萄酒の販売開始
1882年（明治15年）： 電気ブランの製造販売開始
1912年（明治45年）： 店舗改築、屋号を「神谷バー」に変更
1921年（大正10年）： 現在も使用されている建物の竣工
1960年： 洋食部門の営業開始
1970年（昭和45年）： 割烹を開店
1980年（昭和55年）： 新館落成
2004年（平成16年）： 神谷バー売場開業
2011年： 本館が国の登録有形文化財に登録
2013年： 平成の大修繕（耐震工事）実施

神谷バーの施設

所在地： 東京都台東区浅草一丁目1番1号
構造： 鉄筋コンクリート
竣工： 1921年
建物名称： 神谷ビル
1階： 神谷バー・神谷バー売場
2階： レストランカミヤ
3階： 割烹神谷

アクセス

東武スカイツリーライン、東京メトロ銀座線、都営浅草線「浅草駅」より徒歩1～2分

関連情報

シャトーカミヤ
神谷バー公式サイト

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