神野正英

神野正英について

神野正英（じんの まさひで）は、1948年8月7日生まれの日本の陸上競技選手で、主に短距離走を専門としています。高知県を故郷とし、彼の陸上競技の道のりは中学生の頃から始まりました。初めは走幅跳を中心に活動していましたが、次第に短距離走へとシフト。特に100メートル走での活躍が目立ちます。

経歴の概略

神野正英は、高知市立高知西部中学校に通う中学1年生の時に陸上競技を始めました。もともとは走幅跳に専念していましたが、中学3年生には県大会で6メートル67センチを記録し、全国ランキングで3位に入る実績を残します。短距離走にも挑戦し、単月の間に自己ベストを11秒5まで引き上げ、自身の速さを認識しました。

高校時代は高知高等学校に進学し、そこで走幅跳の選手として活躍。特に第20回国民体育大会で7メートル18センチを記録して優勝し、インターハイでは100メートルで3位入賞を果たしました。しかし、走幅跳から短距離走への転向が必要だと指導者からアドバイスを受け、短距離の道を選ぶことになります。1967年には日本大学に入学し、本格的に短距離走に取り組むようになりました。

大学1年目は日本陸上競技選手権大会で入賞。2年目には全国大会で10秒7のタイムを記録しましたが、1968年のメキシコシティーオリンピックには選出されませんでした。神野は大学卒業後、新日本製鐵に入社し、この間に4連覇を果たし、その後はアジア競技大会で金メダルを獲得するなど、日本陸上界での地位を確立しました。

短距離走の技術

神野は、短距離走者として通常の競技スタイルとは異なり、眼鏡をかけたままレースに臨んでいた選手でもあります。また、走り方や戦略について常に研究を重ね、新たなスタイルの確立に努めました。1973年6月には、「Aタイプ」と「Bタイプ」と称される異なる走法を試みるようになり、これが後の記録更新に繋がりました。特に、「Bタイプ」の走法では、後半のスピードを意識的に出すことで、競技の戦略を一新したといわれています。

引退後の活動

神野は1976年のモントリオールオリンピックを最後に現役を引退。オリンピックでは予選で敗退したものの、彼の選手生活は陸上競技界に多くの影響を及ぼしました。引退後は新日本製鐵でビジネスマンとして新たなキャリアを歩みました。その後1983年には、故郷の高知県にて「高知県スポーツの殿堂」に選ばれる栄誉を受けています。

まとめ

神野正英は、日本の陸上短距離選手としてその名を広め、多くの記録を残した選手です。彼の競技人生は、努力と挑戦の連続であり、短距離走の発展に貢献しました。

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