走幅跳

走幅跳 (はしりはばとび)

走幅跳とは、陸上競技の一種で、助走をつけた上で、できるだけ遠くへ跳ぶ能力を競う競技です。参加者は砂場を着地点として、そこで自身の跳躍距離を記録します。踏み切り地点から最も近い地点をその記録として採用し、手や尻など他の部位で支えた場合もその地点までの距離が計測されます。

競技の概要

競技はおおむね四つの局面に分かれます。まずは助走局面、その後踏み切り局面、さらに空中局面、そして最後に着地局面が待っています。記録における助走の速さは、跳躍成績に大きく影響することが分かっています。

踏み切り板は白い木材でできており、この板の手前で踏み切った場合は無効の試技とされます。さらに、全天候型の助走路では、選手の力量に合わせて踏み切り板の位置が調整できる構造になっています。

歴史的な記録

1935年、ジェシー・オーエンスが世界初の8メートル超え（8m13cm）を達成したのがこの種目の歴史の始まりです。その後、1960年にラルフ・ボストンが8m21cmを記録し、25年間保持されていたオーエンスの記録を抜きました。その後も世界記録は数度更新され、1968年にはボブ・ビーモンが8m90cmを跳び、この記録は23年間保持されました。1991年にはマイク・パウエルが8m95cmを跳び、これが現在に至るまで破られていない世界記録となっています。

また、障害者スポーツにおいては、マルクス・レームが8m72cmを記録し、彼もまた9メートル超えを目指しています。

ルールと試技方法

試技は、合図があってから1分以内に開始し、連続して試技を行う場合は2分の猶予があります。助走については、助走路内であれば距離の選択が自由であり、背走することも許されています。試技の際には、体の一部が踏み切り線の前に触れてしまった場合や、踏み切り板の外側でジャンプした場合は記録が無効となります。

各選手には基本的に3回の試技が与えられ、その中で記録が上位に入った選手にはさらに3回の試技が追加されます。ここでの最高記録で順位が決まります。

日本における走幅跳

日本では、1998年まで走幅跳は教育の一環として学校の運動能力テストに入っていたものの、現在のスポーツテストでは位置づけが変わっています。在学中の学生たちにとっては、その重要性が薄れてきているのかもしれません。正確な呼称としては走幅跳ですが、一般的には走り幅跳びという表記が広く用いられています。特に学校教育やメディアなど、陸上競技に詳しくない方々との関わりではこの表現が多く見られます。

結論

走幅跳には長い歴史があり、数々の名選手が世界記録を更新してきました。競技のルールが整備され、技術が進化していく中で、今後も新しい記録が期待されます。この競技を見守ることで、さらなる感動と興奮に出会うことでしょう。

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