福ちゃん荘

福ちゃん荘（ふくちゃんそう）

福ちゃん荘は山梨県甲州市に位置する歴史ある山小屋で、1941年に業務を開始しました。約80年の長い歴史を持つこの施設は、特に大菩薩連嶺への登山者にとって重要な拠点となっています。木造の二階建ての建物で、宿泊だけでなく、日中には食堂での食事や売店での買い物も楽しむことができます。

施設概要

福ちゃん荘は登山者のための宿泊施設として利用されますが、全年無休で開設されている点も特徴です。ただし、冬季は宿泊の予約が必要となるため、訪れる際は事前に確認することをお勧めします。また、食堂では温かい食事を提供しており、登山の後に疲れを癒す場所として多くの人々に重宝されています。

歴史的な出来事

福ちゃん荘は、歴史上の重要な事件の舞台ともなりました。1969年の11月5日には、大菩薩峠事件が発生。この事件では、赤軍派のメンバー53人が同山小屋に宿泊していたところを警察に摘発されました。彼らは、特に福ちゃん荘と関係のない登山者を装い、周辺の山で訓練を行っていたため、宿泊施設側は全く気付いていなかったとされています。この事件は、福ちゃん荘にとって思いもよらぬ重大な出来事であり、後に多くのメディアで報道されることとなりました。

また、2002年9月には、当時の皇太子と雅子妃がこの山小屋を訪れ、休憩を取ったことが報じられ、多くの注目を集めました。なお、映画制作においても福ちゃん荘は取り上げられ、2006年に公開された若松孝二監督の『実録・連合赤軍 あさま山荘への道程』では、実際に撮影に利用されました。このように福ちゃん荘は、単なる登山拠点ではなく、歴史や文化においても重要な役割を果たしている場所です。

アクセス

福ちゃん荘へアクセスするには、国道20号線の景徳院交差点を目指し、そこから山梨県道218号に進みます。道なりに進むことで唐松尾根の分岐点に到達することができます。周辺の自然も豊かで、多くの登山者が訪れる魅力的なスポットとなっています。

福ちゃん荘は、歴史ある山小屋として、多くの人々に愛されています。登山者だけでなく、歴史を学びたい方や自然を楽しむ方にも訪問をお勧めします。

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