福井ミカ

福井ミカ（福井光子）の軌跡

福井ミカ（ふくい みか）、本名福井光子は1949年4月17日に京都府船井郡園部町で誕生しました。彼女は料理研究家として活躍する一方、1970年代にはロック・バンド「サディスティック・ミカ・バンド」のボーカルとして音楽界に名を轟かせました。ミカは、同バンドの一員として独特なスタイルで多くのファンを魅了し、のちに料理の道でもその名を知られるようになりました。

生い立ちと音楽の原点

ミカは裕福な材木商の家に生まれ、2歳のときに京都市に移り住みました。子供の頃から活発な性格で、男の子たちと遊ぶことが多く、ビー玉やメンコなどに夢中になって育ちました。中学校に入るとポップスやモダンジャズにのめり込み、初めて買ったレコードはコニー・フランシスの「ヴァケーション」でした。

高校時代にはフォークソング同好会を立ち上げ、「ミカ＆トンコ」というデュオを結成。加藤和彦と知り合い、彼からギターを教わったことで、彼女の音楽キャリアが本格的にスタートしました。また、京都精華大学に進学後、加藤と交際を始め、1970年にカナダ・バンクーバーで結婚しました。これが彼女の人生における大きな転機をもたらすこととなります。

サディスティック・ミカ・バンドでの活躍

1971年11月、ミカは加藤和彦が友人と結成した「サディスティック・ミカ・バンド」に加わり、ボーカリストとしての第一歩を踏み出しました。1972年にデビューシングル「サイクリング・ブギ」をリリースし、翌年にはファーストアルバムが発表されました。彼女はそこでメインボーカルも担当し、1974年にリリースされた「タイムマシンにおねがい」により広く認知されるようになりました。

このバンドは特に1975年にロキシー・ミュージックのツアーに参加したことで国際的にもその名を知られるようになります。この際、プロデューサーのクリス・トーマスとの恋愛がスタートし、ミカの人生に新たな変化が訪れました。

音楽から料理へ

1975年に加藤和彦と離婚し、同バンドも解散した後、ミカはロンドンに移住し、クリス・トーマスと事実婚関係になりました。その後、フランス料理学校に通い、シェフとしてのキャリアを積み始めます。1986年に卒業し、フランス料理の技術を身につけました。

帰国後、ミカは自著や音楽への貢献に加え、料理研究家としての道を進み始めました。彼女の「レディ・シェフ・ミカ」というブランドは、料理やワインの研究、レストランのプロデュース、調理器具の開発など多岐にわたる活動を行っています。

プライベートと友情

ミカはデヴィッド・ボウイとのエピソードやポール・マッカートニー夫妻との交流など、多くの著名人との関わりも持っていたことが知られています。特に1980年のウイングス来日時には、マッカートニーの逮捕に巻き込まれつつも彼の家族をサポートしました。

現在の活動

2021年現在、福井ミカは料理研究家として引き続き活動しており、彼女の多彩な才能と人脈は今も多くの人々に影響を与え続けています。音楽と料理、どちらの顔を持つ彼女の今後の活躍も期待されます。

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