福井川 (徳島県)

福井川は、徳島県阿南市を流れる二級河川であり、その全長は約19.027km、流域面積は33.7km2に及びます。

地理

源流は、海部郡美波町との境界に位置する後世山にあり、そこから小野地区の北方で穿入蛇行をしながら北東へと流れ、最終的には橘湾（紀伊水道）に注ぎ込みます。この川の独特な点は、中流から上流にかけて、かつては桑野川の上流部分であったということです。しかし、動々原付近で福井川が河川争奪を起こし、その結果、現在の福井川の上流部分となった経緯があります。

河口付近は津波に弱い地形で、過去には1946年（昭和21年）の南海地震で、河口から2.6km地点まで海水が侵入した記録があります。一方、沿岸の丘陵地帯は、日本有数のタケノコ産地として知られています。

中流部には、鉦内（しょうない）という場所に福井ダムが建設されています。このダムは、堤高42.5m、堤頂長191m、総貯水量は475万m3という規模を持ち、地域における水資源の重要な役割を担っています。

支流

福井川には、いくつかの支流が存在しますが、その中でも特筆すべきは椿地川です。

利水施設

福井川の利水施設として最も重要なのは、福井ダムです。このダムは、治水、利水両面において重要な役割を果たしており、またダム周辺には福井ダム公園が整備され、地域住民の憩いの場となっています。

自然景勝地

福井川周辺には、自然が作り出した美しい景勝地も存在します。その中でも特に有名なのが猿滝です。この滝は、自然の雄大さを感じさせる場所として、多くの人々が訪れています。

関連項目

福井川に関連する項目として、以下のものがあります。

徳島県の二級水系一覧
紀伊水道

参考文献

* 『角川日本地名大辞典 36 徳島県』（1986年 ISBN 4040013603）

この参考文献は、福井川に関する詳細な情報を得るための貴重な資料の一つです。

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