福井市殿下幼小中学校

福井市殿下幼小中学校の歴史と現状

福井市殿下幼小中学校は、福井県福井市にある公立の併設校です。幼稚園、小学校、中学校が一体となって教育活動を行っており、地域に密着した教育を展開していました。しかし、近年は児童生徒数の減少が著しく、2024年3月には中学校が廃止され、近隣の中学校に統合されることとなりました。

明治時代からの歩み

その歴史は古く、明治6年（1873年）に武周西雲寺本堂と別所の高田派道場で教場が開設されたことに始まります。当初は複数の地区に分かれていましたが、明治7年には風尾に新校舎が建設され、明治9年には分教所が本校に統合されました。その後も、幾度かの統合や移転を経て、校舎は現在の場所に移転、明治35年には、共麿尋常科小学校と共和尋常科小学校が合併し、殿下村立殿下尋常小学校となりました。高等科が併置され、昭和7年には風尾地区に移転しました。

昭和・平成・令和の変遷

昭和22年には新学制の施行により、殿下小学校と殿下中学校が併設されました。昭和30年には幼稚園も併設され、昭和38年には福井市に編入されたことにより、現在の名称である「福井市殿下幼小中学校」となりました。この間、別所分校の設置や廃止、冬季分校の廃止など、時代の変化に合わせて様々な変遷を遂げてきました。平成29年には幼稚園が休園、そして令和4年には公立学校選択制の導入により、近隣の中学校への進学が可能となり、令和6年3月には中学校が廃止され、清水中学校に統合されました。

現在の状況

2024年10月現在、在籍する小学生は1名のみとなっています。これは、長年続く少子化の影響を強く受けていることを示しています。かつては地域の中心として活気に満ちていた学校も、時代の流れの中で、その規模を縮小せざるを得ない状況となっています。

アクセス

福井市殿下幼小中学校へのアクセスは、公共交通機関の利用が不可欠です。福井駅から京福バス73・74系統（清水グリーンライン線）で「清水プラント3」まで行き、そこから殿下地域コミュニティバス「殿下かじかポッポー」に乗り換え、「殿下小中学校」で下車します。また、福井交通デマンドタクシー「ほやほや号茱崎ルート」を利用し、「風尾」で下車することも可能です。ただし、これらの交通機関は予約制である点に注意が必要です。平日12時台のみ福井駅西口から約400mの「駅前大通り」始発便も運行しています。

まとめ

福井市殿下幼小中学校は、150年以上の歴史を持つ学校です。少子化という現代社会の大きな課題に直面しながらも、地域に根ざした教育を長年続けてきました。中学校の統合により、その歴史の一区切りを迎えることとなりましたが、その歴史と伝統は、地域の人々の記憶の中にしっかりと刻まれています。

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