福士勇

福士 勇 - 日本のプロ野球選手

福士勇（ふくしいさむ）は、1919年6月14日に青森県青森市に生まれたプロ野球選手であり、主に投手としてその名を知られています。彼の野球人生は、青森県立商業学校の卒業後、1938年に地元の青森林友倶楽部野球部に入団することから始まりました。ここで福士は高い投球技術を見せ、特に1938年6月の函館太洋倶楽部との試合では勝利投手となりました。この試合は彼のキャリアにおいて重要な瞬間となり、以降の活躍につながるものでした。

その後、福士は同年の都市対抗野球大会県予選においても素晴らしい成績を残し、3試合に出場してまとめて好結果を収めました。この活躍は彼をプロ球界へと引き寄せ、1941年にライオン軍（後に朝日軍）に入団することになります。入団当初は捕手としてチームに参加しましたが、投手の不足を背景に投手へと転向。これによって彼の本格的な投手としてのキャリアがスタートしました。

1941年のシーズンに入ると、福士はプロ選手としての地位を確立していきましたが、チームは非常に厳しいシーズンを迎え、28敗を喫しました。この成績は現在でも日本プロ野球（NPB）史上で2位の記録となっており、福士にとっては困難な挑戦の中での戦いでした。それでも、彼の投手としての力は確かであり、徐々に成長を見せました。

しかし、1942年には太平洋戦争の影響によりチームを退団し、軍に応召されました。この時期、国全体が戦争の影響を受けており、福士もその運命から逃れることはできませんでした。彼は1944年にフィリピンのルソン島で戦死します。まだ若い25歳という年齢でした。彼の死は多くの人々に衝撃を与え、悲しみを呼び起こしました。

福士勇没後、その功績は忘れられることはなく、東京ドーム敷地内にある鎮魂の碑には、彼の名前が刻まれています。これは彼の野球に対する情熱や献身が、今も多くの人々に感動を与えていることを示しています。彼の野球人生は短かったものの、その足跡は確実に日本のプロ野球の歴史の中に刻まれ続けています。

年度別投手成績

関連項目

• - 青森県出身の人物一覧
• - 松竹ロビンスの選手一覧

福士勇の活躍は、野球界において今も語り継がれています。彼の挑戦し続けた姿勢や戦争への献身は、後世の人々にインスピレーションを与える存在です。

もう一度検索