福岡外環状道路

福岡外環状道路（ふくおかそとかんじょうどうろ）は、福岡県福岡市の博多区立花寺から始まり、南部を通過して西区拾六町に至る国道202号のバイパス道路です。この道路は、都市内の交通円滑化を目的に設計されており、多くの通勤者や物流車両の利用が見込まれています。また、この道路の標識は2011年に全線が開通するまで設置されていませんでした。

元々、福岡外環状道路は自動車専用道路と一般道路の双方を必要とする複断面道路として構想されていました。しかし、その後の計画変更により、自動車専用道路部分は福岡都市高速道路の一部として、高速5号線として建設・管理されることになりました。現在では、一般道路部分のみが「福岡外環状道路」として呼称されています。

この道路は、設計速度が50km/hと定められていますが、現在の最高速度は60km/hとなり、交通流の変化に柔軟に対応しています。福岡外環状道路には、福大トンネルやJR鹿児島本線、西鉄天神大牟田線のアンダーパスなど、大規模な構造物が点在しています。これにより、道路周辺の交通網が強化されており、通行者の利便性が向上しています。

1973年に計画が策定され、1988年には本格的な着工が行われました。そして、2011年4月29日に全線が開通しました。これにより、福岡市の西部や南部、中南部の交通渋滞が緩和されることが期待されています。全線の長さは16.2kmで、総事業費は2090億円に及びます。計画交通量は日々20,300台から54,300台に達すると見込まれており、その効用も大きいとされています。

福岡外環状道路の構造の一部として、地下には福岡外環状共同溝が建設されています。さらに、城南区の七隈から西区の橋本までの区間には福岡市地下鉄七隈線も通っており、交通機関の多様化が図られています。

道路概要

- 起点: 福岡市博多区立花寺（立花寺北交差点）
- 終点: 福岡市西区拾六町（外環西口交差点）
- 総距離: 16.2km
- 総事業費: 2090億円
- 計画交通量: 20,300台/日 - 54,300台/日

歴史

- 1969年: 都市計画決定。
- 1973年: 事業化の決定。
- 1988年: 本格的な事業着手。
- 1995年: 野芥〜拾六町間の暫定2車線供用開始。
- 2011年: 全線開通。

福岡外環状道路は、都市の発展とともに重要な役割を果たしており、今後も福岡市の交通網の中心的な存在となることでしょう。交通渋滞の削減も期待され、より快適な日常生活を提供するためのインフラとしての役割が注目されています。

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