福大トンネル

福大トンネルの概要

福大トンネル（ふくだいトンネル）は、福岡県福岡市城南区で福岡大学キャンパスの下を通る重要な道路トンネルです。このトンネルは、福岡高速環状線及び国道202号福岡外環状道路の一部分であり、両方の道路が交差する地点に位置しています。そのため、福大トンネルは福岡市内の重要な交通路としての役割を果たしています。

構造と特徴

福大トンネルは、合計4本のトンネルから成っています。有料道路の上下線で2本、一般道路の上下線で2本あり、全体で8車線分が確保されています。一般道路部分の長さは約870メートル、有料道路部分は約762メートルとなっており、トンネル内部には平行に共同溝（七隈トンネル）や福岡市地下鉄七隈線のトンネルが併設されています。

建設方法

このトンネルの建設には開削工法が採用されています。特にNATM（New Austrian Tunneling Method）工法により、既存のトンネルに影響を与えないように細心の注意が払われており、それに伴い約40万立方メートルの土が掘削されました。最大掘削深度は約17メートルに達し、コンクリートの使用量は約9.2万立方メートルにもなります。

また、工期の短縮を目指して現場合成式ボックスカルバート工法が利用されています。これは、工場で製作された部材を現場で組み立てる手法であり、これにより型枠や足場を現地で組む手間を省くことができ、工期を大幅に短縮することが可能です。この工法を用いることで、工事期間中に借地料を削減することができました。作業を行う際には、福岡大学側に代替となるグラウンドの提供が求められるなどの配慮が必要でした。

沿革

福大トンネルの計画は、福岡外環状道路が初めて提案された際には、他の区間同様地上に建設される予定でした。しかし、福岡大学がキャンパスの分断を懸念して反対した結果、このトンネルは地下を通過することとなりました。

• - 2002年12月：着工
• - 2005年8月：プレキャスト部材の組立完了
• - 2006年3月：一般道路部分が暫定2車線で開通
• - 2008年4月：福岡高速5号線が開通し、4車線に拡張
• - 2010年頃：一般道路部分が完成し、4車線で供用開始
• - 2012年：福岡高速5号線が福岡高速環状線に名称変更

このように、福大トンネルは福岡市の交通網において、交通の流れをスムーズにするための重要な施設となっています。今後も、福岡市の交通インフラの一部として発展が期待されています。

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