福岡市立博多中学校

福岡市立博多中学校の概要

福岡市立博多中学校は、福岡県福岡市博多区対馬小路に位置する公立の中学校です。この学校は、1983年に博多第一中学校と博多第二中学校が一つに統合されて設立されました。統合の背景には、地域の人口減少があり、文明が進化する中で学校の役割も変化しています。この学校の校章は、旧二校の校章が合わさったデザインが採用されています。

教育理念と目標

学校の教育目標は「博多の伝統と心を受け継ぎ、世界に羽ばたく生徒の育成」です。これに加え、校訓には「知・仁・勇」が掲げられています。「知」は知性を磨くこと、「仁」は優しさと思いやりの心を持つこと、「勇」は健康で勇気を持つ力を意味しています。また、博多小学校とも連携し、「『博多の心』を受け継ぎ、21世紀に夢や希望を抱きながら生きる子どもたちを育てる」という目標も設定されています。

特徴的な行事

福岡市立博多中学校では、独自の行事が多く行われています。特に1954年から続く立志式は重要な年度行事で、2年生全員が自分の将来について考えることを目的としています。この式では、生徒は自分の考えを作文にし、それを「立志録」としてまとめ、数名が壇上で発表します。この取り組みは、橋本左内の『啓発録』からインスパイアされたとされています。

春には、運動会が行われ、地域の文化である博多祇園山笠をテーマにした競技が実施されます。生徒たちは、総合学習の一環として山笠を舁くことができ、地域の父兄会である「はっぱの会」が協力しています。また、山笠の行事が行われる日には学校が休校となり、生徒や教職員が参加することが可能です。

修学旅行と合唱コンクール

秋の修学旅行では、沖縄に訪れ、班別での民泊を体験します。こうした活動を通じて、生徒たちは異文化を理解し、多様性を受け入れる力を育てています。さらに、福岡市民センターで行われる合唱コンクールも重要なイベントです。合唱後には、30kmの道を歩く鍛練遠足があるのも特色です。

沿革と校区

博多中学校の前身である博多第一中学校と博多第二中学校は、1947年と1949年に開校し、それぞれ歴史を刻んできました。博多第一中学校の立志式は1965年から始まり、1983年に両校が統合され博多中学校が設立されました。学区は幅広く、中洲の各丁目や冷泉町などが含まれています。

卒業生の活躍

この学校からは多くの著名な卒業生が輩出されています。例えば、作曲家の大村雅朗や新体操選手の秋山エリカ、その他の芸能人や学者も在籍していました。彼らは学び舎で培った精神と知識を元に、さまざまな分野で活躍しています。

福岡市立博多中学校は、過去の伝統を大切にしつつ、新たな未来に向けて生徒たちに豊かな教育を提供しています。地域とのつながりを大切にし、多様性を尊重する教育方針は、これからの時代をいきる力を育むことでしょう。

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