福岡放送長崎支局

福岡放送長崎支局は、1990年10月1日から1991年3月31日までのわずかな期間、長崎県長崎市に存在した福岡放送（FBS）の支局です。

設置の背景

長崎県における民放テレビ局の変遷が、この支局設立の背景にあります。NNN（日本ニュースネットワーク）の発足当初、長崎県では山口放送がNNNの取材を担当していました。その後、1969年4月1日にテレビ長崎（KTN）が開局し、NNN系列局として長崎県のニュース取材を引き継ぎました。

しかし、1990年代に入り、長崎県に民放テレビ第4局をNNN系列で開局する計画が持ち上がります。これに伴い、テレビ長崎は1990年10月1日をもってNNNを脱退し、新たな系列局に取材機能を譲る予定でした。ところが、第4局の開局準備が遅れ、NNN系列局が存在しない空白期間が生じてしまったのです。テレビ長崎はNNN脱退直前まで、多くのニュース番組をNNNからの配信に頼っていました。

そこで、急遽、福岡県のNNN加盟局である福岡放送が長崎県の取材を担当することになり、そのための拠点として福岡放送長崎支局が設置されました。

短命に終わった支局

福岡放送長崎支局の役割は、あくまで一時的なものでした。1990年12月に長崎国際テレビ（NIB）が設立され、1991年4月1日に開局すると、その役割を終え、福岡放送長崎支局は閉鎖されました。

福岡放送長崎支局は、長崎県におけるテレビネットワークの過渡期に生まれた、短いながらも重要な役割を果たした支局でした。

もう一度検索