福岡県道136号入部中原停車場線・佐賀県道136号早良中原停車場線

概要

福岡県道136号入部中原停車場線・佐賀県道136号早良中原停車場線は、福岡県福岡市早良区東入部8丁目から佐賀県三養基郡みやき町大字原古賀に至る一般県道です。福岡県内では「入部中原停車場線」、佐賀県内では「早良中原停車場線」と、県境を跨いで異なる路線名で呼ばれています。

この県道は、福岡市早良区の中央部で国道263号から分岐し、南東方向へ脊振山地を縦走して佐賀県みやき町へと至ります。五ケ山ダム周辺では福岡県と佐賀県の県境付近を通過し、全区間を走行すると、途中で3回県境を跨ぐことになります。

五ケ山ダム建設に伴い、旧道の一部が水没したため、付替道路が建設されました。しかし、福岡県側に戻り、再び峠を越えて佐賀県に入る手前の七曲峠区間が、1車線未満の未改良狭隘道路で全面通行止めとなっているため、現在、全区間を通しての通行は不可能です。

また、全線にわたり山間部を通過するため、台風や豪雨などの災害により道路崩落や崖崩れが頻繁に発生し、通行止めになりやすいという特徴があります。

なお、付替道路の一部区間は、国道385号の付替道路と共用されています。

路線データ

起点: 福岡県福岡市早良区東入部8丁目（早良平尾交差点、国道263号交点）
終点: 佐賀県三養基郡みやき町大字原古賀（JR九州長崎本線 中原駅前）

路線状況

重複区間

福岡県道56号福岡早良大野城線（福岡県福岡市早良区脇山1丁目 - 福岡市早良区大字脇山・大門交差点）
国道385号（佐賀県神埼郡吉野ヶ里町松隈 - 福岡県那珂川市大字五ケ山）
国道34号（佐賀県三養基郡みやき町大字簑原・中原橋交差点 - 三養基郡みやき町大字原古賀・三養基高校入口交差点）

道路施設

橋梁

福岡県
主基橋（小笠木川、福岡市早良区）
楔橋（椎原川、福岡市早良区）
椎原橋（椎原川、福岡市早良区）
荒谷橋（荒谷川、福岡市早良区）
八畝原橋（福岡市早良区）
後川橋（後川、福岡市早良区）
よこたばし（山添川、福岡市早良区）
板谷橋（板谷川、福岡市早良区）
佐賀県
那珂川大橋（那珂川、神埼郡吉野ヶ里町 - 福岡県那珂川市）
政所橋（寒水川、三養基郡みやき町）
中原橋（寒水川、三養基郡みやき町、国道34号重複区間内）

トンネル

福岡県
五ヶ山トンネル：延長315m、2011年（平成23年）竣工、那珂川市

地理

通過する自治体

福岡県
福岡市（早良区）
佐賀県
神埼郡吉野ヶ里町
福岡県
那珂川市
佐賀県
三養基郡みやき町

交差する道路

（省略）

交差する鉄道

長崎本線

沿線

福岡市立脇山小学校
福岡市立背振少年自然の家
五ケ山ダム
山水カントリークラブ
鳥栖警察署 中原駐在所
みやき町立中原中学校
風の館
佐賀県立三養基高等学校
肥前中原郵便局
みやき町役場
JR九州長崎本線 中原駅

沿線ガイド

福岡県福岡市早良区

起点の早良平尾交差点から、しばらくは住宅地の中を走行します。福岡県道56号と合流後、すぐに大門交差点で右折し、南進します。福岡市立脇山小学校の前を過ぎ、カーブを曲がると道幅が狭くなり、山間部に入ります。脊振変電所への分岐点を過ぎると、急勾配とつづら折れの続く山道となります。佐賀県吉野ヶ里町までの区間は、部分的に拡幅された2車線区間がありますが、ほとんどが1.5車線から1車線の狭隘区間です。

板屋峠を越えると下り坂になり、板屋の集落に至ります。板屋ふるさと館の前で道が二手に分かれており、右折する狭い道が県道です。車で通行する場合は、左折して集落の東側を通る2車線の道路を利用する方が安全です。この分岐点の東側には脊振ダムがあります。集落を抜け、福岡市立背振少年自然の家、脊振キャンプ場（休廃業）を過ぎると、県境を越え佐賀県吉野ヶ里町に入ります。県境付近は1.5車線です。

平成30年7月豪雨により、椎原-板屋間で大規模な路面崩落が発生し、一時全面通行止めとなりましたが、2019年（平成31年）4月26日に復旧しています。

佐賀県神埼郡吉野ヶ里町

吉野ヶ里町に入ると、すぐに五ケ山豆腐店が見えてきます。その手前を左折すると、那珂川市道東小河内1号線（2車線）に、道なりに進むと五ケ山ダム工事で整備された付替道路に入ります。斜め左方向は旧道ですが、ダム水没のため行き止まりです。付替道路は、旧道よりも高い場所を通る2車線の新道です。突き当りは、国道385号付替道路との交差点になります。形式的には、ここから左折して北上するのが正式ルートですが、最短ルートでは右折し、東脊振トンネル手前で左折してダム湖の橋を渡ります。

旧道は、松隈東小河内の村落北東部を、県境（那珂川南岸）に沿って南東に進んでいました。山間部の等高線に沿った道で、急カーブや急勾配は少ないものの、1.5車線程度の狭隘路でした。国道385号旧道との交差点の手前が県境（佐賀橋を渡ると那珂川町）でした。

福岡県那珂川市

五ケ山ダム工事により、付替道路が整備されました。国道385号との共用区間は、新設の佐賀大橋を渡ると福岡県側に入ります。山間部を縫うように走る高規格設計の道路で、U字ループもあります。途中の丁字路を左折すると、本県道の付替道路に入ります。この区間は2車線の新道で、トンネルや橋がいくつかあります。改良された道路を途中で左折すると、みやき町方面に向かう狭隘未改良道路（七曲峠）となります。現在、七曲峠が工事中のため、改良道から左折することはできず、福岡県と佐賀県の県境付近まで通行止めとなっています。そのため、この路線を通って佐賀県みやき町へ行くことはできません。開通時期は未定です。

水没した旧道は、国道385号旧道と交差し、那珂川市最南部の五ケ山地区を通る1.5車線程度の狭隘路でした。現在の五ケ山ダムの湖底中央部を横断していました。なお、付替道路ができる前から、七曲峠区間は通行止めとなっていました。

佐賀県三養基郡みやき町

七曲峠の福岡県区間が工事中のため、全面通行止めですが、峠から県境を越えて佐賀県側に入ると、すぐに他の町道と交差しており、そこから先は通行可能です。この交差点から、他の町道を使って、国道385号現道（バイパスではない方）の福岡県・佐賀県境付近まで迂回することができます。

本道は山間部では2車線未満の狭隘路です。南に向かって山を下ると、長崎自動車道の下をくぐります。この付近に中原バスストップがあり、ここからようやく2車線となります。長崎自動車道との交差地点・綾部神社を過ぎると平野部に入ります。長崎本線をくぐり、中原橋交差点から三養基高校入口交差点の間で国道34号と重複し、長崎本線中原駅前が終点となります。

平成30年7月豪雨により、山間部で大規模な路面崩落が発生し、一時全面通行止めとなりましたが、復旧しています。しかし、令和元年8月の豪雨で再び土砂崩れが発生し、通行止めとなりました。

峠

福岡県
板屋峠（福岡市早良区）
七曲峠（那珂川市 - 佐賀県三養基郡みやき町）

迂回ルートの近くには、国道385号の坂本峠（佐賀県三養基郡みやき町）がありますが、県道や迂回ルート上にはありません。

脚注

(省略)

関連項目

福岡県の県道一覧
* 佐賀県の県道一覧

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