福島わらじまつり

福島わらじまつりとは

福島わらじまつりは、福島県福島市で毎年8月上旬に開催される夏祭りです。その起源は江戸時代に遡り、冬の神事「信夫三山暁まいり」にルーツを持ちます。1970年からは、暁まいりとは別に夏季の祭りとして開催されるようになりました。

祭りの最大の見どころは、日本一の大わらじを担いで練り歩く「わらじおどり」です。この大わらじは、羽黒神社に奉納され、冬の暁まいりの大わらじと合わせて一足分となり、人々の健脚を祈願します。

かつては、東北三大祭りに埋もれて県外ではマイナーなイメージを持たれていましたが、東日本大震災後、東北六魂祭に組み込まれたことをきっかけに、東北六大祭りの一つとして広く知られるようになりました。

祭りの概要

福島わらじまつりは、福島駅東口周辺を会場に、例年8月第1金曜日から日曜日の3日間にわたって開催されます。

2019年には、50回目の節目を迎え、音楽家の大友良英氏のプロデュースにより大幅なリニューアルが行われました。福島の伝説や民話を基にした物語を軸に、踊りや衣装が刷新され、音楽も生演奏を取り入れるなど、新たな魅力が加わりました。

主なイベントとしては、「わらじおどり」「ダンシングそーだナイト」「わらじ競走」があります。

わらじおどり

初日に行われるメインイベントで、盆踊りのように「わらじ音頭」に合わせて踊りながら、国道13号線を練り歩きます。振り付けは決まっていますが、近年では最後のターンのみ一般の参加も可能です。

ダンシングそーだナイト

2日間にわたって開催されるイベントで、かつての「ピーチサンバ」をリニューアルしたものです。「わらじ音頭」をラップ風にアレンジした曲に合わせ、自由な振り付けで踊ります。最終日には距離が長くなるのが特徴です。飛び入り参加は原則としてできませんが、受け入れ可能なチームへの参加は可能です。

わらじ競走

小学生、女性、一般の部があります。小学生と女性は小わらじを、一般の部は山車を引いてタイムを競います。2016年からは、一般の部が実際に5メートルのわらじを担いで競走するスタイルに変わりました。一般の競走用わらじは、福島駅西口の新幹線改札内に展示されています。

おまつり広場

会場脇の「まちなか広場」では、ストリートミュージシャンのライブや福島大学の学生によるコーナー、ダンシングそーだナイトの編曲者によるライブなど、様々なイベントが開催されます。

テーマソング

祭りでは、以下の2つのテーマソングが使用されています。

「わらじ音頭」（昭和45年制作）
「ダンシングそーだないと」（平成11年制作）

運営と進行

福島わらじまつりは、福島商工会議所青年部、福島青年会議所、福島市商店街連合会青年部、剛脚会の4団体による実行委員会が運営しています。

祭りの進行は、福島市に本社を置く民間放送3社のアナウンサーが担当し、テレビカメラで撮影も行われます。ただし、テレビ放送に使われるのは当日のニュース映像のみで、それ以外は記録用として保存されます。

新型コロナウイルスの影響

2020年には、新型コロナウイルスの感染拡大の影響により、開催が中止となりました。しかし、祭りの伝統を継承するため、8月8日には福島駅前通りに大わらじを展示し、疫病退散を祈願する神事が執り行われました。

エリア放送

2012年には、ホワイトスペースを利用したエリア放送として、ワンセグ放送が実施されました。

まとめ

福島わらじまつりは、伝統と革新が融合した魅力的な祭りです。巨大なわらじを担ぎ練り歩く様子は圧巻で、音楽や踊りなどの要素も取り入れられ、誰でも楽しめる祭りとなっています。ぜひ一度、会場に足を運んで、その活気を体感してみてはいかがでしょうか。

もう一度検索