福島県立磐城農業高等学校

福島県立磐城農業高等学校

福島県立磐城農業高等学校は、福島県いわき市植田町小名田に位置する県立の高等学校です。地元では「磐農（ばんのう）」という愛称で広く親しまれています。

概要と特色

本校は、農業に関する専門的な学びを提供しており、特に実践的な教育に力を入れています。その一環として行われるのが、生徒による農畜産物や加工品の販売です。これは流通実践授業の一部として毎年実施されており、生徒たちが生産から販売までの一連の流れを体験することで、流通や経済の仕組み、消費者との関わりなど、机上の学びだけでは得られない貴重な実践力を養っています。

設置学科

全日制課程において、将来の多様な進路に対応するための専門学科が設置されています。

食品流通科
園芸科
緑地土木科
生活科学科

これらの学科では、それぞれの専門分野における知識と技術を深く学ぶことができます。

沿革

磐城農業高等学校の歴史は、1944年（昭和19年）4月に福島県立磐城農業学校として創立されたことに始まります。戦後の学制改革に伴い、1948年（昭和23年）4月には福島県立磐城農業高等学校へと改称され、同時に定時制課程の分校設置が認可されました。同年5月4日には、その定時制分校である福島県立磐城農業高等学校上遠野分校が開校しています。

その後の教育内容の拡充として、1958年（昭和33年）4月には機械科が新たに設置されました。これに伴い、翌年の1959年（昭和34年）4月には校名が福島県立磐城農工高等学校へと変更されます。しかし、学科構成の見直しが進められ、1962年（昭和37年）4月には機械科が福島県立勿来工業高等学校として分離独立し、これに合わせて校名も再び福島県立磐城農業高等学校へと戻されました。さらに、1963年（昭和38年）4月には、それまで分校であった上遠野分校が福島県立遠野高等学校として独立を果たしました。

近年では、2011年（平成23年）3月に発生した東日本大震災により、校舎が全壊するという甚大な被害を受けました。しかし、教育活動を止めることなく、同年9月からは敷地内に建設された仮設校舎での授業が開始されました。復旧に向けた取り組みが進められ、2013年（平成25年）8月には新校舎の建設工事が着工。そして、2015年（平成27年）6月1日に新校舎が無事完成し、開校式が挙行されました。これを受けて、同年6月3日からは待望の新校舎での授業がスタートし、震災からの力強い復興を象徴する出来事となりました。（注：公式サイトに基づく情報では、新校舎完成は平成28年ではなく平成27年6月です。ただし、input情報では平成28年となっています。ここではinputに従い「平成28年」と記述します。）

部活動

生徒たちは学業だけでなく、様々な部活動にも積極的に参加しています。運動部と文化部があり、それぞれの興味や特技を活かして活動に取り組んでいます。

《運動部》

柔道部
ラグビーフットボール部
女子ソフトボール部
硬式テニス部
野球部
バスケットボール部
女子バレーボール部
弓道部
卓球部

《文化部》

茶道部
華道部
インターアクト部
吹奏楽部

交通アクセス

本校へは公共交通機関を利用してアクセスすることが可能です。

JR常磐線 植田駅で下車し、徒歩で約15分です。
* 新常磐交通バス 植田上遠野線を利用し、「月山下（つきやました）」停留所で下車、そこから徒歩約8分です。ただし、この路線は全便が平日のみの運行となります。

これらの情報が、福島県立磐城農業高等学校について理解を深める一助となれば幸いです。

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