福田川 (愛知県)

福田川（ふくだがわ）

福田川は、愛知県稲沢市から名古屋市港区へと流れる、日光川水系の二級河川です。濃尾平野を潤す用水路、排水路としての役割を担い、流域の農業を支えています。

地理

福田川は、稲沢市小池付近を源流とし、南へ流れていきます。そして、名古屋市港区福前付近で日光川へと合流します。その全長は約16.2kmです。

福田川は、濃尾平野に水を供給する宮田用水の排水路として重要な役割を果たしています。子生和池田町付近では、宮田用水の一つである大江川から分岐する大助川と接続しています。河道は主に矢板やコンクリートで護岸されており、日光川合流点から約12.8kmの区間には堤防が設けられています。それより上流側は掘込河道となっています。

かつて、海部郡大治町西條とあま市七宝町秋竹・七宝町遠島の境界付近で、小切戸川と伏せ越しによって交差していました。しかし、2010年までに東岸側の小切戸川から福田川への排水機場が整備されたため、伏せ越しは撤去されました。2011年以降は、河川法上、福田川を境に別の河川として管理されています。

歴史

江戸時代初期、現在の福田川の流路には小規模な用排水路が存在するのみで、現在のような河川の形ではありませんでした。1640年（寛永17年）と1647年（正保4年）に、上流側（現在のあま市二ツ寺や古道付近）の新田開発に伴い、用排水路の拡幅工事が行われました。1796年（寛政8年）には、大切戸川・小切戸川を分断する形で拡幅・開削工事が行われ、この時に「福田川」と命名されました。新田開発と用水の確保、排水という、農業発展の歴史が福田川の形成に深く関わっていることが分かります。

福田川は、人々の生活と密接に関わりながら、その姿を変えてきた河川です。流域の風景を眺めながら、その歴史に思いを馳せてみるのも良いかもしれません。

外部リンク

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