福田泰三

福田泰三（ふくだ たいぞう）は、1886年（明治19年）12月12日に生まれ、1964年（昭和39年）10月26日に没した、昭和時代の政治家です。彼は山口県下関市長として、その名を広く知られています。

下関にて福田重治郎の二男として生を受けた福田泰三は、1906年（明治39年）に東京中学を卒業しました。その後、彼は政治の世界に足を踏み入れ、下関市議会議員を22年、山口県議会議員を12年という長きにわたり務めました。そして、下関市長としては、3期12年という期間にわたり、市政を担いました。

市長在任中、福田泰三は、地域経済の活性化と市民生活の向上に尽力しました。その具体的な取り組みとしては、関門商品取引所の誘致が挙げられます。また、観光客誘致のため、下関水族館や火の山ロープウェイといった観光施設を建設しました。さらに、教育施設の整備にも力を入れ、下関市立大学、第一高校、体育館などの設立・拡充に貢献しました。これらの施設は、現在も下関市の重要な教育・文化拠点となっています。

福田泰三は、全国市長会の副会長も歴任し、地方自治の発展にも寄与しました。彼のリーダーシップと先見の明は、多くの人々に影響を与えました。

1964年（昭和39年）10月26日、福田泰三は肝臓がんのため、その生涯を閉じました。彼の死後、下関市では市葬が執り行われ、その功績を讃え、多くの人々が彼の死を悼みました。

福田泰三は、その功績が認められ、従五位の位階と勲四等瑞宝章を授与されています。彼の名前は、下関市の発展に貢献した人物として、長く記憶されることでしょう。

参考文献

人事興信所 編『人事興信録 第21版 下』人事興信所、1961年。
中西輝磨『昭和山口県人物誌』マツノ書店、1990年。

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