福知山市営バス

福知山市営バス：地域の足を守るコミュニティバス

福知山市営バスは、京都府福知山市が運行するコミュニティバスです。2006年1月、福知山市への合併に伴い、旧大江町、三和町、夜久野町の3町が運営していた町営バスを統合して誕生しました。それぞれの旧町営バスは、民間バスや国鉄バス路線の撤退を受けて、地域住民の交通手段確保のために開設された廃止代替バスでした。現在では、大江バス、三和バス、夜久野バスの3系統が運行され、福知山市の広範囲にわたる地域住民の生活を支えています。

歴史：地域のニーズに応える進化

各系統の運行開始は、それぞれの旧町における交通事情の変化と深く関わっています。

大江バス: 1972年、京都交通の路線廃止をきっかけに大江町営バスとして運行開始。その後、京都交通や西日本JRバス路線の廃止に伴い、路線の延長や新路線の開設を繰り返しながら、地域住民の交通ニーズの変化に対応してきました。近年では、運行ルートに「フクヤ前」停留所を追加し、利便性の向上を図っています。
三和バス: 1986年、国鉄バス路線の廃止を受けて三和町営バスとして運行開始。その後も、西日本JRバスや神姫バス路線の廃止に伴い、路線網の拡大と運行エリアの拡張を行いました。愛称は「はぎ号」。
夜久野バス: 1993年、京都交通の町内路線廃止を受けて夜久野町営バスとして運行開始。山間部から福知山駅へのアクセス改善を図る一方で、高齢化社会における課題解決に積極的に取り組み、70歳以上の高齢者や障害者への運賃割引制度を導入していました。愛称は「ふれあいやくの号」。

2006年の福知山市への合併後は、福知山市営バスとして統合運営されています。合併後も、路線の維持・変更、ダイヤ改正などが行われ、地域住民のニーズに応じた運行体制の維持に努めています。

運行形態と特徴：80条バスによる運行

福知山市営バスは、自家用自動車（白ナンバー車）を用いた有償運送（80条バス）として運行されています。これは、一般的な路線バスとは異なり、より柔軟な運行形態が可能な点です。日曜・祝日・年末年始は、三和バスと夜久野バスは運休となります。運行頻度や路線経路は、地域ごとの利用状況や道路事情などを考慮し設定されています。

路線：多様なニーズに対応する路線網

福知山市営バスは、大江バス、三和バス、夜久野バスの3系統で構成され、それぞれの系統で複数の路線が運行されています。

大江バス: 大江山の家線、二箇下線、および複数のへき地路線（南山線、橋谷線、小原田線、市原線、北原線）があります。へき地路線は、曜日限定での運行です。
三和バス: 細見線、川合大原線、菟原線、友渕支線の4路線があります。川合大原線は、綾部市との地域間を結ぶ重要な路線です。
夜久野バス: 直見線、畑線、板生・千原線の3路線があります。山間部の集落を網羅する路線網が特徴です。

各路線は、地域住民の生活圏を考慮して設定されており、病院、学校、公共施設などを結んでいます。一部の路線では、接続する他のバス路線との乗り継ぎも考慮されています。

車両：地域に溶け込む車両

福知山市営バスの車両は、一般的な路線バスとは異なるデザインの車両が多く、地域に溶け込むようなデザインが採用されています。具体的な車両の型式などは公開情報からは確認できませんが、運行状況や地域特性に合わせた車両選定が行われていると考えられます。

まとめ：地域社会の重要なインフラ

福知山市営バスは、福知山市における公共交通機関として重要な役割を担っています。特に、山間部やへき地においては、住民の生活の維持に欠かせない存在です。今後も、地域住民のニーズに応じた運行体制を維持し、地域社会の発展に貢献していくことが期待されます。

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