福祉 (教科)
教科「福祉」について
教科「福祉」は、高等学校における専門教科の一つであり、主に福祉に関する学科や総合学科で開講されます。この教科は、産業としての福祉に関する各分野の知識と技術を習得させることを目的としています。
概要
1999年告示の高等学校学習指導要領により、2003年入学生から専門教科として追加されました。特別支援学校高等部では、2009年告示の学習指導要領に基づき、2013年度入学生から本格的に導入されました。
教科「福祉」は、福祉学科や総合学科などで主に学習されます。科目の数は複数あり、普通教科と組み合わせて教育課程を編成することで、学科の特色を活かした教育が行われています。
特別支援学校では、知的障害に関する教育を行う学校で、2013年度入学者から年次進行で教科「福祉」が追加され、各学校の実態に応じて導入されています。
2013年度からの高等学校学習指導要領改訂や特別支援学校高等部学習指導要領の新設により、教科「福祉」が追加されたことで、教職課程における「教科に関する科目」のカテゴリにも大幅な変更が生じました。
教科の目的
教科「福祉」の目的は、社会福祉に関する基礎的・基本的な知識と技術を総合的、体験的に習得させ、社会福祉の理念と意義を理解させることです。また、社会福祉に関する諸課題を主体的に解決し、社会福祉の増進に寄与する創造的な能力と実践的な態度を育成することも重視されています。
科目
教科「福祉」には、旧指導要領上の科目、経過措置中の科目、そして新指導要領上の科目があります。
旧指導要領上の科目
経過措置中の科目
社会福祉士及び介護福祉士法の一部改正に伴い、2009年4月から以下の科目が追加されました。
これらの科目は、2009年度から2012年度の入学者を対象に、旧科目に追加され、暫定的に15科目となっていました。
新指導要領上の科目
2013年度入学生から、以下の9科目が年次進行で実施されています。
- - 「社会福祉基礎」（旧「社会福祉基礎」と「社会福祉制度」を統合）
- - 「介護福祉基礎」（「基礎介護」より改称）
- - 「コミュニケーション技術」（「社会福祉援助技術」より改称）
- - 「生活支援技術」（新設）
- - 「介護過程」（新設）
- - 「介護総合演習」（「社会福祉実習」より改称）
- - 「介護実習」（「社会福祉実習」より改称）
- - 「こころとからだの理解」（新設）
- - 「福祉情報活用」（「福祉情報処理」より改称）
新指導要領上の原則必履修科目は、「社会福祉基礎」と「介護総合演習」の2科目です。
福祉に関する学科
「福祉に関する学科」は、高等学校設置基準に規定されている専門教育を主とする学科の一つです。専門教科「福祉」に属する科目として、「社会福祉基礎」と「社会福祉演習」が原則履修科目として指定されています。
学科例
- - 福祉科
履修科目例
- - 介護系（介護科など）：「社会福祉実習」「基礎介護」
教職課程
平成31年度以降の入学者
教員免許状の授与申請には、学士の学位に加え、教科及び教科の指導法に関する科目24単位以上、教育の基礎的理解に関する科目等23単位以上、大学が独自に設定する科目12単位以上（合計59単位以上）、教育職員免許法施行規則に定める科目8単位以上が必要です。
平成30年度までの入学者
教職課程では、教科に関する科目20単位以上、教職に関する科目が23単位以上、教科又は教職に関する科目が16単位以上が必要です。
教科に関する科目
教科に関する科目は、社会福祉士や介護福祉士の指定科目と共通化されている場合があり、履修すべき科目が広範囲に及ぶ傾向があります。
2011年度から2018年度までの入学者に適用される科目区分
2011年入学者より、科目区分が7つに増えました。太字で表記された科目は必修となり、超過した単位は他の科目に流用できます。
2001年度から2010年度までの入学者に適用される科目区分
当初は5科目区分でしたが、太字で表記された科目が必修であり、超過した単位は他の科目に流用できます。
その他
教科「福祉」に関する詳細な情報は、文部科学省のウェブサイトや関連書籍で確認できます。
脚注
文部科学省による高等学校学習指導要領を参照してください。
関連項目
外部リンク
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