私のあしながおじさん

私のあしながおじさん

『私のあしながおじさん』は、1990年1月から12月までの期間、フジテレビ系列で毎週日曜19:30から放送された全40話のアニメです。本作は日本アニメーションが手がけた「世界名作劇場」シリーズの第16作目であり、平成2年度文化庁子供向テレビ用優秀映画賞を受賞した作品です。

概要

本作の原作はアメリカの作家、ジーン・ウェブスターによる小説『あしながおじさん』です。主人公のジュディ役には、歌手の堀江美都子が起用され、ミュージカル映画の要素も取り入れられた演出が特徴です。アニメ化にあたり、原作からの変更点がいくつかあり、たとえばジュディの年齢は原作の16歳から13歳に引き下げられ、彼女の進学先も大学から高校に変更されました。また、物語の展開も原作とは異なり、主人公の自立や恋愛模様を描くようにアレンジされています。特にシリーズ初となるキスシーンも含まれています。

最終回では、主要キャラクターたちのその後を示唆する場面があり、続編的な要素も持っています。放送終了後にはファンからの意見で『キャンディ・キャンディ』との類似点についての指摘もあり、スタッフ間では逆に『キャンディ・キャンディ』が本作を参考にしたとの見解があったとされています。ドイツでは2001年に放送されたものの、全話放送されることはありませんでした。

あらすじ

物語は、アメリカ・ニューヨークにあるジョン・グリア孤児院に住む13歳のジュディ・アボットが主人公です。彼女は月に一度訪れるお金持ちの評議員たちを接待する月曜日が嫌いでした。卒業を迎え、高校への進学が決まる選考会では、接待を失敗するも、ある評議員がジュディの反省文を評価し、彼女を全寮制女子高校、リンカーン記念女子学院に入学させることになります。そこでの学びを、彼女は「ジョン・スミス」という仮名の「あしながおじさん」に宛てた手紙で報告し、憧れの高校生活が始まります。

登場人物

• - ジュディ・アボット: 本作の主人公で、明るく感情豊かですが、強い劣等感を抱えています。ゆくゆく自立して小説家を目指すことになります。最終的にはジャーヴィスと結婚します。
• - サリー・マクブライド: ジュディの親友で、思いやりのある性格のルームメイトです。ジュディを支えつつ、共に成長していきます。
• - ジュリア・ルートレッジ・ペンデルトン: ジュディのクラスメートであり、最初は上流階級のプライドを持っていましたが、ジュディとの関わりを通じて成長していきます。
• - ジャーヴィス・ペンデルトン: 27歳の青年実業家で、ジュディの「あしながおじさん」だった人物です。ジュディを特別に支援し、物語の重要な役割を果たします。

制作スタッフと音楽

このアニメの製作には日本アニメーションが関与しており、監督は横田和善氏が務めました。また、オープニングテーマやエンディングテーマも堀江美都子が歌っています。

メディア展開

放送当時にはVHSが全10巻で発売され、後にDVDもリリースされました。現在ではバンダイチャンネルなどでオンライン配信も行われています。

この作品は、個々の成長や友情、恋愛を通じた自立という普遍的なテーマを持っており、視聴者に温かい感動を与える内容となっています。

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