私・的・空・間

アルバム『私・的・空・間』の魅力

『私・的・空・間』（してきくうかん）は、1983年7月21日にリリースされた岩崎宏美の13枚目のオリジナルアルバムです。このアルバムはビクター音楽産業から発売され、特に音楽ファンにとって印象深い作品となっています。

才能豊かな作家陣

このアルバムには、7曲が著名な音楽家、筒美京平の作品です。彼は数多くのヒット曲を手掛けた作曲家であり、彼の情感豊かなメロディと洗練されたアレンジが特徴的です。残りの3曲は、当時まだ目立たなかったバンド「安全地帯」のフロントマン、玉置浩二によって書かれています。このコラボレーションは、岩崎の楽曲スタイルに新たな風をもたらしました。

収録楽曲とその魅力

アルバムの収録曲は、聴く者の心に深く響くものばかりです。「日暮れのマティーニ」は特に印象的であり、後に岩崎自身がセルフカバーしています。さらに「生きがい」や「素敵な気持ち」は、今でもライブパフォーマンスでよく披露される人気曲です。これらの楽曲は、彼女の声と歌唱力を最大限に引き出すものであり、聴く者に力強いメッセージを届けます。

復刻版の魅力

2007年には、初のCD化が実現され、紙ジャケット仕様で復刻されました。この際、アルバム未収録のボーナストラックが追加されました。具体的には、30枚目のシングル「素敵な気持ち」のB面曲「WAITING」、31枚目のシングル「真珠のピリオド」のB面曲「夜明けの天使たち」、32枚目のシングル「家路」とそのB面曲「それぞれの朝」、さらに「家路」のTVバージョンが収録されています。これにより、音楽ファンはまた新たな感動を得ることができたのです。

アルバム制作の背景

意外なことに、元々このアルバムはLPと同時にCDでも発売される予定でした。規格番号VDR-4が付けられ、製造まで進められたものの、発売には至りませんでした。実際には、この番号は後に別のアーティストのアルバムに使用されました。こうした背景も、アルバムの復刻版が特別なものである理由の一つです。復刻版の帯には「初CD化」ではなく「初復刻」と記載されていることからも、その経緯が伺えます。

まとめ

『私・的・空・間』は、岩崎宏美の多才な魅力が詰まったアルバムであり、特に筒美京平と玉置浩二の楽曲は今なお多くのリスナーの心を捉え続けています。このアルバムを通じて、彼女の音楽に対する情熱と才能が感じられ、音楽史の中でも輝かしい位置を占めていることは間違いありません。

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