科学冒険隊タンサー5

科学冒険隊タンサー5

『科学冒険隊タンサー5』は1979年7月27日から1980年3月28日まで、東京12チャンネル（現在のテレビ東京）で放送された特撮・SFアニメです。全34話で構成されており、製作を担当したのは日本サンライズ（現・サンライズ）です。

あらすじ

物語は1999年を舞台に進行します。古代遺跡で発生する様々な怪現象の背後には、それぞれが建設された当時の出来事が秘められています。これを解明するため、科学冒険隊タンサー5は最新のタイムマシン「タイムタンサー」を駆使して過去の世界を訪れ、スカイ・タンサー、ランド・タンサー、アクア・タンサーの三機を操り、事件の真相を解き明かしていきます。

各エピソードは次のような流れで進行します。まず、怪事件が発生する遺跡へタンサー5がビッグタンサーで急行し、現場調査を行います。過去に原因が潜んでいると判断した隊員たちはタイムタンサーでその時代に遡り、真相を突き止めます。そして再び現代に戻り、事件が解決するという形式です。

特に最終話では、何らかの原因でタンサー5が2999年にタイムスリップしてしまい、人類の未来の姿に直面します。そこで無責任な未来人や、働かされるロボットたちの存在を目撃し、地球の命運が脅かされる重大な事件に挑むことになります。

概要

この作品は日本サンライズが初めてゴールデンタイムに提供したアニメであり、また、小学館の雑誌で初めて掲載されたサンライズ製作作品でもあります。特に面白いのは、キャラクターの動きはアニメーションで表現され、メカ類は特撮で制作された点です。

制作は日本サンライズが単独で行い、特撮シーンは事前に外注した映像をバンクシーンで使用する一方、新規撮影は行われないという独自の手法がとられました。これにより、実際には「特撮視覚効果が組み込まれたアニメ」という形式になっています。また、玩具メーカーのトミー（現在のタカラトミー）が関与し、メカの変形ギミック「ミラクルチェンジ」をもとにした玩具も非常に人気でした。

登場人物

物語には多くの個性的なキャラクターが登場します。リーダーのリュウ、力持ちのダイチ、優しさ溢れるルイ、エスパーのユメト、頭脳派のハジメ、そして新メンバーのジョニーといった多様なキャラクターがそれぞれの役割を果たし、チームワークを発揮します。特に、ユメトの殉職は物語に大きな影響を与え、その後の展開にも深く関わってきます。

メカニック

タンサーチームは、ビッグタンサーを拠点として、さまざまな変形メカを駆使して冒険に出ます。スカイタンサー、ランドタンサー、アクアタンサーはそれぞれ異なる特性を持ち、様々な環境やシチュエーションに応じて大活躍します。特に、各タンサーが変形するシーンは視覚的に魅力的で、観る者を夢中にさせました。

このように、『科学冒険隊タンサー5』は未来を見つめた科学の冒険と、絆の大切さを描いた作品で、放送から数十年が経ってもなお多くのファンに愛され続けています。

もう一度検索