科学忍者隊ガッチャマンII

科学忍者隊ガッチャマンII

『科学忍者隊ガッチャマンII』（かがくにんじゃたいガッチャマンII）は、フジテレビ系列で1978年から1979年に放送されたテレビアニメです。前作の『科学忍者隊ガッチャマン』から4年ぶりとなる続編で、タツノコプロの制作によるもので、全52話で構成されていますが、特別再放送を含めると53回の放映となっている。

ストーリー概要

物語は、前作で消滅した緊迫感あふれる総裁Xが再び姿を現すところから始まります。総裁Xが宇宙へ去ってから約3年が経過し、地球は平和な状況を取り戻していましたが、国際科学技術庁（ISO）が科学忍者隊の解散を決定した矢先に、総裁Xが南太平洋に現れます。その影響で豪華客船「クイーンマーガレット号」が沈没し、乗っていた子供が特殊な装置を使って急成長し、ギャラクター司令官・ゲルサドラとして復活します。

この復活により科学忍者隊は解散を撤回し、新たにG-2号としてホーク・ゲッツが地球防衛軍から参加。しかし、ゲッツは敵のスパイにすり替えられてしまいます。科学忍者隊は窮地に陥りますが、復活したジョーによって偽ゲッツが倒され、再び忍者隊として共に戦うことになります。こうして科学忍者隊とギャラクターとの新たな戦いが始まるのです。

制作背景

この作品は、1978年7月に公開されたアニメ映画版『ガッチャマン』や日本のアニメブームの影響を受けて制作されました。前作がもたらした高評価が続編製作の大きな推進力となりました。監督の鳥海永行が本作に不参加となったため、笹川ひろしが総監督を務め、制作には前シリーズ経験豊富なスタッフが集まりました。特に、作画監督に再び宮本貞雄が就任し、絵のクオリティを維持しつつも新たな挑戦がなされました。

しかし、アニメブームの影響でスケジュールは常に逼迫しており、絵の仕上がりが悪かったため、アフレコでは不評を買う場面もありました。特に、主役の森功至は不満を表明しました。多くの回で総集編や再放送が行われるなど、制作上の苦労が窺えます。

作品の特徴

本作では、前作に比べて新たな武器やメカが登場し、情景やストーリー展開にも工夫を凝らしました。特に、ジョー（コンドルのジョー）がサイボーグとして復活するという新たな設定や、忍者隊の各キャラクターの成長が描かれ、視聴者に強い印象を与えました。また、作中ではリアリティを追求し、独自のエフェクトやメカデザインが施されています。

また、サブキャラクターとしてのパンドラ博士や新たな敵であるゲルサドラなども登場し、物語の幅を広げました。視聴者に親しみを持たれるキャラクターたちが、絶え間ない闘争の中でお互いの絆を育んでいく様子も描かれています。

音楽と主題歌

音楽は、前年作に引き続きすぎやまこういちが手がけ、オープニングテーマ「われらガッチャマン」を始めとする楽曲が作成されました。挿入歌もあり、各話に合わせた演出がなされています。特にオープニング映像の変更により、物語の中の宇宙活動が強調され、視聴者に新鮮な印象を与えました。

最後に

『科学忍者隊ガッチャマンII』は、前作とは異なる新たな試みを取り入れつつ、過去のキャラクターたちの物語を引き継いでいます。壮大なストーリー展開と個性的なキャラクターたちの活躍は多くのファンに愛され、続編や関連作品へと繋がっていくことになります。視聴率も高く、ガッチャマンシリーズの名をさらに広めることとなりました。

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